2014年06月11日

福岡 赤間茶屋「あ三五」

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ゴールデンウイーク中、下関へ帰省した帰りにM氏から聞いた、赤間茶屋「あ三五」に寄ることが出来た。

下関から16時過ぎに博多駅着、地下鉄を乗り換えて西鉄・薬院へ、昨日・今日と博多どんたくの祭り中、地下道は賑わっている。地図を見ながら徒歩5分ほど。17時前に到着、19:15発のフライトに間に合うよう1時間ある、夜は予約優先と貼紙があるが、客はまだいない。OK

店は広々としているが、カウンターのみ10席ほど、中の厨房も広々としている。若い店員さんが2名。


先ずは、ビール(ヱビス)で一息つく。突き出しは蕎麦味噌。

メニューには、あんまり書かれていないので迷っていると、ご主人が登場、「お任せでいいですか?健康的なのがいいでしょうか?」と、とにかくそれでお願いする。

日本酒は、“〆張鶴”のみ、ぬる燗・常温・冷やしの種類。常温を注文する。


赤間茶屋「あ三五」という店の名、我々が下関の出身であり、これから福岡空港から東京へ帰ることを告げると、ご主人が「若い頃は シーモールの地下で 蕎麦屋をやってましたよ」と、あっ! 思い出した! もう40年近く前に!


「私も若い頃そのお店、行ったことがありますよ。ご主人に叱られましたよ!メニューのおろし蕎麦を注文したら、『いまは大根は時季じゃないから美味しくないよ』と言われたの、忘れられないわ。」


ここで、ご主人苦笑い。二人の若いお兄さんたちは、いつまでも・・・爆笑!




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更級蕎麦と季節の蕎麦「木の芽蕎麦」






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更級蕎麦の上に行者ニンニクのお浸し、更級蕎麦の上にコシアブラのお浸し





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更級蕎麦の上に山ウドのかき揚げ






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湯葉巻(蕎麦・わさびの茎の 醤油漬け)








江戸ソバリエとご主人との関係、

「東京には ソバリエさん達がいますね。ソバリエさんはみんな良い人達です。会にお話をしに行きましたよ。」「あら、そうでしたか?私もソバリエですが、残念でした。お話のとき、参加してなかったです。」「ほしさんも良く来られますよ。一緒にその新聞に記事を書いてます」と、日本蕎麦業界新聞(?)をくださる。





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卵焼き・半分






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芝えびのかき揚げ






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十割蕎麦






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鴨汁ぬき






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そばがき2種(焼きそばがき・そばがき鍋ごとー陶器の鍋、くっつかない )





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二八蕎麦





新聞には、ご主人磯部さんが、妊娠中の常連のお客さんへ出したおまかせの料理のことが 書かれていた。この記事を読んで、私の40年近く前の記憶とを重ね合わせ、わかった!

このご主人は相当に頑固な人物、そして、お客さんの身体に良いもの、その時季にもっとも美味しいものを食べてもらいたいという気持ちに溢れている。ずーと変わらず、このことを大事にして蕎麦屋を続けて来られたのだろう、すごいな〜!

また新しい蕎麦屋の楽しみを知った1時間半であった。


あら、大変! すっかり寛いでしまい、時間はオーバー、タクシーを呼んでくださって、空港まで、でも 悠々と間に合い、東京へ帰宅した。



〜 うさこ 〜



■住所福岡市中央区白金1--14■電話092-526-4582■営業時間11:30〜2000LO) 営業は2130まで ※夜の営業は予約優先■定休日1月曜日と毎週火曜日■アクセス西鉄薬院駅・市営地下鉄薬院駅より徒歩5分。駅を出て城南線を東に進み、最初の交差点「薬院駅前」を右(南)に。そのまま真っすぐ100メートルほど歩いた道の左側、赤レンガの建物の1階完全禁煙



posted by 石臼の会会員 at 16:37| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | ⇒長崎・佐賀・福岡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月01日

福岡・博多に「饂飩・蕎麦発祥之地」の碑があった。


平成20.10.28〜30 福岡 001.jpg 10月末に,所用で福岡に行ってきた。合間を縫って福岡市内平成20.10.28〜30 福岡 005.jpgを散策した。博多区に臨済宗の古刹「承天寺」があり,その境内の片隅に「饂飩・蕎麦発祥之地」の碑があるのを発見した。

 解説によると,鎌倉時代,円爾弁円という僧(後に京の東福寺を開山した聖一国師)が,若いころ,宋に渡り修行を積んだ後,帰国した際に博多に立ち寄り,「承天寺」を開山した。


  

  その際,聖一国師は宋から製粉技術を記す平成20.10.28〜30 福岡 014.jpg設計図(水磨様)を持ち帰り,国内に粉食文化である饂飩・蕎麦を広めたとのことである。


   要するに,中国の粉食文化を日本に広めた最初の場所ということで,そこに碑を建てたのであろう。






  ところで,都内で九州に関係する蕎麦屋といったら,湯島の真っ黒い麺の平成20.10.28〜30 福岡 020.jpg「手打ち古式蕎麦」を思い浮かべる方も多いだろう。福岡・博多にも「古式」を名乗る蕎麦屋があった。   

 その店は,福岡総鎮守の櫛田神社近くにあり,「古式生そば ひさや」というかなりの老舗であった。

 ざるそば(650円)を注文した。真っ黒い麺を想像していたのだが,出てきたのは,麺の上に四角い海苔が三〜四枚ほど乗った普通のそばであった。麺の色も普通,味も普通,お汁は少々甘めであった。勘定を払う際に,女将さんに尋ねた。「昔ながらの手打ちで打っているので古式といいます。蕎麦粉は熊本か宮崎産を使っています。古式という屋号は当店だけのはずです。」とのことであった。平成20.10.28〜30 福岡 022.jpg


 さらに櫛田神社に近い場所に,ネットで評判の「信州そば むらた」という蕎麦屋もあった。この店は,現代風にアレンジした店で,店内の雰囲気も良かった。田舎そばを注文したが品切れ,生粉打ちそば(1,100円)を注文した。

  平成20.10.28〜30 福岡 026.jpg若い女性の店員(娘さんか・・・)から話を聞いた。「今日のそば粉は,北海道音威子府産の新そばです。屋号は信州を使っていますが,この時期は,新そばが出る地域から順にお出ししています。信州産はまだです。」とのことであった。

 十割らしく若干短めの麺だが美味い。角も立っている。腰ものっている。お汁も塩梅がちょうど良い。そば湯も濃厚。満足であった。


平成20.10.28〜30 福岡 024.jpg  どこに行っても蕎麦を食べられる日本という国はすばらしいと感動した日であった。

以上
posted by たけじん at 22:44| 東京 ☀| Comment(7) | TrackBack(0) | ⇒長崎・佐賀・福岡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする