2015年10月28日

松江「きがる」



「出雲そば」とは、

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出雲蕎麦旅下調べをしている中で、特にこちらのお店では、出雲蕎麦で一般的な玄ソバからの挽きぐるみと、他に丸抜きからのものの2種類を提供している 創業以来82年松江の味を代表するお店と知り、更に松江産玄丹そばも扱うとあったので、これは是非っ!あれこれ食べ比べをしようとリストアップしていたところ、松江の名居酒屋のご主人から(大田和彦氏ご推薦の店)「松江で蕎麦を食べるなら、是非ここに行ってから東京に帰ってくださいよ。」と、私のリストの中からピックアップし、強力に推薦してくれたお店。NHK「歴史ヒストリア」すごいぞ!国宝松江城〜編でも、チラッと登場。


えぇ〜兎に角、松江もやっぱり夜が早めだけれど、昼休みなしで通し営業してくれるのだから有難い。1630分到着予定・蕎麦を取って置いて欲しいとお店に電話をしてから夕食伺う。こちらのお店もとても楽しみ。





旅の最後!割子蕎麦+釜揚げ蕎麦

松江城で天守閣まで何段も何段も登ったり下りたり、川めぐりの遊覧船に乗ったりで喉がカラカラ、まずビールをグビグビっと。


スーパードライ中瓶¥570.- → 豊の秋を燗で¥520.-

この旅で、日本酒の燗を頼むと例外なく地元のお酒「豊の秋」。目隠しされてだされても、もぅピタリと当てられそう。地域一丸となって地元のお酒を愛し推奨していることが良く分かった。



 松江きがる (10).JPG


そば豆腐¥160.-








松江きがる (12).JPG 


特製そばがき¥570.-

とても美味しかった。掻きっぱなしの蕎麦掻きは、ソバの味が濃くストレートに伝わるご馳走。








松江きがる (19).JPG


割子蕎麦(挽きぐるみ3枚)¥810.-(特撰は¥900.-

名居酒屋のご主人が言っておられた通り、私達が知る通りの出雲蕎麦らしい蕎麦で、やや太目の平打ち麺には、挽かれた外皮が散見されて、少しザラザラとした舌触り。








松江きがる (14).JPG


満月そば(挽きぐるみ3枚)枚¥990.-(特選は¥1080.-

割子そばの上にとろろ山芋とウズラの卵を乗せた蕎麦。







松江きがる (1).JPG



釜揚げそば¥670.-

この地に来て、大好きになった釜揚げ蕎麦。とろ〜りとした蕎麦湯に浸った風味豊かな蕎麦は、体もほっかほかになりとても美味しい。穀物としてのソバの味わいがしっかり感じられる。こちらのお店も、始めから汁(松江では「だし」と言う)が入っていてお好みで汁(松江では「だし」と言う)を継ぎ足すようになっていた。


この日「きがる」でいただいた全ての蕎麦は玄ソバからの挽きぐるみの蕎麦で、もう一種類「特撰」と名付けられ丸抜きから製粉製麺したものは既に売り切れていた。ということで残念ながら、楽しみにしていた麺の食べ比べは叶わなかったけれど、蕎麦が美味しいだけでなく、ご主人も花番さんも皆さんとても親切で、ホスピタリティに富んだ素敵なお店だ。観光客だけでなく、地元の方々にも愛される所以だろう。





■住所島根県松江市石橋町400-1■電話0852-21-3642■営業時間11:0019:00(売り切れ仕舞い)■定休日火(※祝日と重なるときは、振り替えて営業するときも)


  お店のHP


posted by 笑門来福 at 19:30| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ⇒島根県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

松江「中国山地蕎麦工房 ふなつ」


蕎麦で繋がる諸先輩に「出雲蕎麦を手繰りに行きます。絶対に外してはいけないお店を教えてください。」と伺ったらば、皆さん詳しい詳しいっ!次々ポンポンお店の名前があがった。それらのお店中で、取り分け熱心に熱く語られたのが、こちらのお店。小学館・山本おさむ漫画「そばもん」にも掲載されている。


1638年信州松本から国替えで移封した折に、この地に蕎麦切りの技術を伝えたと言われる初代松平直政から、大の蕎麦好きとして茶会席の一品に蕎麦を用いたり、蕎麦を題材とした俳句を詠んだりした7代治郷(不昧公)を含め、9代斉貴までの松江藩主松平家菩提寺である「月照寺」は、蕎麦の旅なのだから取り分け是非寄ってみたいと思っていた寺だ。そこから歩いて数分のところに、「ふなつ」があると知り、「月照寺」周辺散策とセットで計画、約一か月前からお店を予約して伺った。



蕎麦前

予約時間の10分前に到着。私たちに用意してくれたテーブル以外は、40席はあろうかという店内が、ほぼ満席。入店時行列はできていなかったけれど、ランチ時のサラリーマンと思しき人たちが席を空けると、すぐそこに次のお客が来てはササッと割子蕎麦を手繰って去り、客の回転が非常に良い。


そんな忙しい蕎麦屋さんで、昼から蕎麦前をいただいていいのか…少し迷ったけれど、渡された品書きを見ると「そば前に」と、わざわざカテゴリ分けしてある中に4種類の料理名があり、更に地酒などの提案もあるっ!!!

ほぼ昼時しか営業していないこの地方の蕎麦屋(伺った店、調べた店)さんでは超珍しく?いや正確に言うと伺った中で初めて酒を前提としていると感じる品書きだ。更に更に「どうかそばで幸せな時間を!」とまで書いてくれているではないかっ。

一応 酒も置いてますけどね、それはね、ね、わかるでしょ的な夜の早い蕎麦屋生活3日目の私は、これが心底嬉しかった。


そんな風に言ってくれるのだから御厚意に甘えて、蕎麦前もいろいろ頼んでサササッと手繰ろう。


松江ふなつ 地ビール.jpg






 松江地ビール

 「ピルスナー」

 「ヴァイツエン」

  各¥550.-×2





ついついグビッと飲んじゃって、写真が後に…なのでグラスがほぼ空。

もぅちょっとビールを飲みたい者もいて、キリンラガー中瓶¥550.-も。



松江ふなつ 揚げ蕎麦掻き.jpg




 「揚げそばがき」

  ビールのお通し







外側サクッと内側もっちり、柔らかさも丁度いいっ。揚げられて濃くを増したソバの味と添えの大根おろしと合いまった美味しさも堪らない。


嬉しくなって「そば前に」のカテゴリの中の全種類×4をオーダーしちゃう。




松江ふなつ 玉子焼き.jpg 


蕎麦屋の「たまご焼き」¥450.-

ほんのり甘い出汁の効いた玉子焼き。乗せられた大根おろしが嬉し美味しい。






松江ふなつ 王禄.jpg松江ふなつ 豊の秋.jpg


すぐ、超辛口無濾過本生純米酒「王禄」\950- 300ml×3

あのねぇ、上撰「豊の秋」も美味しいですよ。美味しい、でもね、今日まで3日間、どこの店でも(蕎麦屋も居酒屋も)すべての店で甘〜い「豊の秋」だったので…。私が「王禄、嬉しいっ」と言ったら、女将が「どこから来てくれたの?」「地元の人より東京の人の方が良く知っている銘柄かもしれないわねぇ」と笑っていた。

次に銘柄指定せず「燗¥550.-をお願いします」と言ったら、出てきたものがまたまた上撰「豊の秋」だったので、もう一度「王禄」に戻って、結局「王禄」×3になってしまったという訳。「豊の秋」美味しいですよ。美味しいですけど、やっぱり今回飲み過ぎましたぁ






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しろうさぎ三上さんの「やわらかとうふ」¥350.-

しっかりとした大豆の風味。木綿豆腐の甘やかな大豆風味を持っている絹ごし豆腐って感じ。旨っ。国産丸大豆100%と国産天日干し塩のにがりで作った豆腐との事。






松江ふなつ 鴨.jpg 


「鴨のオイル焼き」¥950.-

大好きな鴨だから、美味しいのは当たり前なんだけれども、添えられた野菜にも鴨の旨味や油が染みて、う・し・し。




松江ふなつ マイタケと穴子天ぷら.jpg 


奥出雲の「マイタケと穴子の天ぷら」¥850.-

舞茸は勿論、穴子、海苔、薩摩芋、紫蘇などボリューム満点。


どれも パクパクっと食べ、グビグビっと飲み、のんびりはしなかったけれども大満足。我が家の第二の胃袋達(万が一にも注文したものを食べきれないような事があれば失礼なので、全てをペロリと平らげてくれる息子達を旅の道連れにした)は、こういうガッツリスピーディーな飲み方の方が嬉しいようだ。







蕎麦

悪天だからか店の前に行列は現れない物の、店の入り口に混み具合を覗きに来る人が度々いるので、余りゆっくりしていては申し訳ない。そろそろ〆蕎麦へ進むことに。


店内にソバの詳細が貼ってあり


「今日の製粉」

氏名:橋本○○

地域:奥出雲街大谷

品種:常陸秋そば

色:黒色

玉太り:中

粒揃い:b

含水率:14%前後


だそうだ。






松江ふなつ (28).JPG


割子蕎麦¥1500.-







松江ふなつ 千鳥割子.jpg


千鳥割子蕎麦¥980.-






松江ふなつ 釜揚げそば.jpg


釜揚げ蕎麦¥750.-






松江ふなつ 麺.jpg


むほほほほ。繋がっていなくとも味わい深い蕎麦の香味を大切にするご主人渾身の蕎麦だけに、味が濃い。脱細く長くの製麺。特に特に、釜揚げ蕎麦っ!美味しい〜〜癖になっちゃうぅ。



ランチに漏れなくついてくるソバスイーツも魅力で、この日は大福のような「蕎麦ぜんざい」が。

蕎麦猪口に予め注がれた蕎麦湯は、蕎麦と一緒に運ばれる。





■住所島根県松江市外中原町117-6■電話0852-22-2361■営業時間11:00-15:00(こちらも売り切れ御免。早めの訪問が吉)■定休日■アクセス松江市営バス北循環線外回り 月照寺入口下車すぐ。/松江レイクラインバス 四十間堀川下車数分。


posted by 笑門来福 at 17:41| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ⇒島根県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

出雲「荒木屋」



「出雲そば」とは、

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出雲へ行きたいっ!という、キッカケになったお店。羽田から朝一番の飛行機に乗ったが、台風の影響で遅れに遅れてやっと出雲入り。荷物も下さずお店に直行した。店の前には、噂に聞いていた行列はなく、強烈な悪天候が功を奏した格好か?






天明年間創業の荒木屋で
出雲蕎麦の歴史を想う



■出雲荒木屋そば屋台.jpg



石臼の会シリウスさまのご家族が撮った 江戸時代「荒木屋」さんが使っていた屋台の写真を、2011年秋に見せて貰って以来、実際この目で見てみたいと思っていた。


さて綺麗に保存されている実物は、なかなかガッチリと作られており、かなりの重量がありそう。


これに容器やら麺やら汁を入れて担いで移動するとすれば…昔の人も大変だったなぁ…担いだ人の体格はどんなだったのだろう?と、8代目当主 浜村裕昭さんのほっそりとした体形を思い浮かべながら、つい考えてしまう。


屋台は2つがセットの構造で、真ん中のところに棒を通して一体化させる。




天保末期に歌川広重が描いた東都名所 高輪二十六夜待遊興之図に、お月見どき、品川に賑やかに集まる人々と、この屋台そっくりな蕎麦屋台が描かれている。



品川のそば屋台.jpg

東都名所 高輪二十六夜待遊興之図


屋根が「市松模様になっている屋台は食べ物を扱う」と決めごとがあったと何かで読んだ。ちょうど画中蕎麦屋台の前に屋根部分だけを、運ぶ人も見える。だから、2つセットの屋根を覆う別のパーツの屋根部分が荒木屋さんにもあったのか?それとも市松模様は出雲では決めごとではないのか?別パーツは無かったのか?とも想像が膨らんだ。




訪問の次の目当てが、今で言うところのソバクーポンのようなもの「蕎麦預」の実物を見ること。創業天明年間 220年強続くこのお店の屋根裏から出雲大社の御師(=神職・荒木屋初代も御師)が布教活動に使ったソバクーポン「蕎麦預」の版木が出てきた事を、NHK「ブラタモリ」出雲編で知った。



出雲荒木屋 蕎麦預2.jpg出雲荒木屋 蕎麦預1.jpg



初代が「蕎麦預」を刷っては各地に配り、参拝者が蕎麦を食べる風習が広まった、と店で伝えられているそうだ。



御師(=神職・荒木屋初代も御師)は、縁結びという嬉しいご利益に結びつきそうな信仰と美食をセットにして、参拝客に魅力的な旅を提案し、結果広く広く布教活動をする。つまりは出雲大社がいろいろな神事(イベント)開催を工夫すれば、大社を守る藩や街も観光客限定富くじを仕立てたり、蕎麦やらスイーツやら美味しい目玉を取り揃えて、訪れる人がついつい滞在日数を増やさずにはいられないような、街にもお金を落とす(今の金額にして約20億円/回のお金が落ちたという)一大産業を構築した。正に地域おこし、凄いっ!!



地域産業「出雲蕎麦」の年月をサラッと

 振り返って見るならば、


1638年:

国替えで松江藩主松平直政(1601年〜1666年)が信州松本から移封した折に、「そば切り」の技術も伝わったという説があり。


1666327日:

「今日ハ、御柱立談合ニて日暮、蕎麦切振舞」と、松江において松江藩寺社奉行・岡田半右衛門の役宅で蕎麦を振る舞われた事を示す「江戸参府之節日記」があり、出雲蕎麦と括られる地方においての、「ソバキリ」文字の初見。

県立古代出雲歴史博物館が、寄託された出雲大社上級神職・佐草自清の日記を調査し201510月発見発表。


1781年〜1789(天明年間):

荒木屋が創業したと伝わっている。


1849

阿波国・酒井弥蔵が出雲大社参拝を綴った道中日記「出向ふ雲の花の旅」の中に「五拾弐文 支度、蕎麦代」、とある。

※今月(201510月)、「江戸参府之節日記」が見つかるまで、出雲蕎麦と括られる地方の事で最も古い「蕎麦」の文字がコレだと思われていたので、荒木屋さんとしては控え目に「天明年間創業と、先祖から伝えられてます」と表現していた。荒木屋さんの屋根裏から発見された「蕎麦預」版木の年代測定はしたんだろうか??この際だから、県立古代出雲歴史博物館にして欲しいなぁ。



参考:ソバの文字の見られる古文書

1574

木曽大桑村須原宿「定勝寺」の「番匠作事日記」。

現在のところ「ソバキリ」文字の初見。


16086月21日:

尾張一宮「妙興禅林沙門恵順 寺方蕎麦覚書」

※非公開なので…。


16142月3日:

江戸での初見「慈性日記」


162212月4日:

奈良の茶会記である「松屋会記」に


16242月14日:

京都での初見「資勝卿記」






さて、やっと実食っ!

ほんのちょっと蕎麦前
初 割子蕎麦+釜揚げ蕎麦

息を切らしてお店へ。2階の広びろとした座敷に通してもらう。何故かお客の8割以上は女性。だからという訳でもないだろうけれども、お酒を飲んでいる人が居ない…。食べ終わった人も皆、おしゃべりしながらのんびり寛いでいる。そんな中…午前中からお酒を注文するのも、ナニかと思った…けれども…やっぱり…ねぇ。蕎麦前がないと寂しいものぉ。




まず、恵比寿ビール¥670.-。直ぐに、日本酒の燗¥?.-×2



出雲荒木屋 そば前.jpg


左手前が、大社名物「のやきかまぼこ」 6切¥660.- 3切¥330.-「トビウオで作ったかまぼこです」

左奥が、大社名物「いかの麹漬」¥410.- 「山陰沖のするめいかを使用。無添加。麹菌が生きています。発酵のおかげで柔らかく、アミノ酸の影響で美味しい」と壁にとってもキャッチ―なコピーが。


こりゃぁお願いしないわけにはいかない。一口食べてみれば…そうそう、本当にいかの麹漬は、とても美味しく日本酒のあてにモッテコイ。







さぁ〜いよいよ初出雲蕎麦っ。




 出雲「荒木屋 」割子そば.jpg


割子蕎麦¥810.-





 出雲荒木屋 割子そばの変化バージョン.jpg


割子三代蕎麦¥1090.-





出雲荒木屋 釜揚げ蕎麦.jpg 


釜揚げ蕎麦¥640.-



外皮を挽きこんでいるので麺の色が黒い、けれどザラザラ食感と言うほどでもない。想像していた硬い太目の平打ち麺ではなく、江戸蕎麦よりもほんの少し太く、意外に喉越しの良い麺。ウルメイワシが出汁のベースになっているというお汁は甘口で、流石老舗の貫録を感じるバランス良く癖のないもので、創業以来枯れることなく滾々と湧き出しているという井戸水のせいか?上品で柔らかな優しいお汁だ。とっても魅力的なお汁なので、お土産にできたらいいなぁ〜と思ったくらい。

※会計レジのところで、お土産(乾麺蕎麦 や 蕎麦汁)を販売しているけれども、お店で出している蕎麦や汁とは別物だそう。



そして何と言っても素晴らしかったのが、どの花番さんも どの花番さんも、老舗らしく皆ゆとりを持った大らかで心地よい接客をしてくれて(東京でいうなら、神田藪や神田まつやの感じ)、こちらの気持ちまで和らいで来るのを感じた事。私はこういう蕎麦屋さんが大好き。




■住所島根県出雲市大社町杵築東409-2■電話0853-53-2352■営業時間11:0017:00(売り切れ御免)■定休日水 予約不可(=予約は必要ありません。誰でもいらした順番にご案内します。との事。)






posted by 笑門来福 at 13:20| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | ⇒島根県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

出雲「そば庄 たまき」ご縁横丁店



「出雲そば」とは、


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出雲蕎麦を食べる旅をしようと朝一番の飛行機に乗って羽田から飛び立つも、台風の影響による悪天候で到着が遅れに遅れた。のに関わらず、折角だからとついのんびりお参り(出雲大社)や観光(県立古代出雲歴史博物館)で時間を費やしていたら、下調べの2件目の店がどこもかしこも閉まっていた。出雲大社界隈は、蕎麦屋さんの閉店時間がとても速い。大袈裟な話ではなく、悪天候の所為も有ったのか殆どが昼過ぎに閉まっていたのだ。



ご縁横丁 そば庄たまき石臼の会ブログ用.jpg



歩き疲れ、あちゃぁ〜と諦めつつ駅に戻ろうと思って辿り着いたのが、大社すぐのこちらのお店。




蕎麦前

昼時を過ぎると界隈はめっきり寂しくなり、他にお客もいないので申し訳ないなぁと思いつつ、店員さんの快諾を得て横並びになっているスツールを移動し、カウンターテーブルを囲むように丸くなって座った。席を占領する以上、蕎麦をお願いしようかと壁の品書きを見ていると、飲み物がない。伺えばこの店の入るご縁横丁内の酒類や肴・更にはスイーツまでも、店内に持ち込み可能とのこと。


更には、優しい店員さんが、笑顔で「ゆっくりしてください。御酒やおつまみを食べてから、ゆっくりで注文でいいですよ。蕎麦を食べたくなったら声を掛けてください。」と言ってくださるではないか。店員さんが天使に見えた。


なので、ご厚意に甘えてご縁横丁日本海」というで「のどぐろ寿し」「炙りトロサーモン」更には生ビール×4やら燗酒×2をゲットして、「そば庄 たまき」に持ち込み、取りあえず乾杯。




蕎麦



出雲「そば庄たまき」割子そば.jpg 







割子蕎麦


嬉しいことに、1枚〜好きな分量の注文ができる。


なので予め青ネギ・刻み海苔・大根おろしが、別容器でなく蕎麦の上に乗せられて供される。麺はちょっと色黒、ほんの少し外皮のザラッとした食感がある。


お汁は、やっぱり出雲らしい甘めで優しい味。












 

出雲そば庄「たまき」 (3).JPG


釜揚げ蕎麦

茹で上げて洗わずに丼に移された麺が、釜の湯に浸っているのが出雲名物の「釜揚げ蕎麦」。こちらのお店では、予めお汁が少し入ったかけ蕎麦スタイル。薬味は青ねぎ・鰹節・刻み海苔・大根おろし。



後で知ったことだが、こちらのお店は直江、米子、松江などで、うどんと蕎麦で7〜8軒の店舗を展開している大手であった。この日は17時でも店が開いており、出雲でこの夕方までの営業時間は、例外的と思われる。



歩き疲れて、甘いものを欲していた我々は、ご縁横丁で更に「ぜんざい餅」やら生果実の乗ったゴージャスな「かき氷」を買って持ち込み、蕎麦後(そばあと・デザート)とした。


店員さんが、とてもとても親切で本当に嬉しく有難く、棒になった足も復活。夕方近くまで開いているので、午後の出雲蕎麦難民にとっての穴場か。お蔭様で空腹も満たされ、元気に松江市内に移動することがでた。




縁横丁アクセスマップ


posted by 笑門来福 at 09:58| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ⇒島根県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月19日

松江「神代そば」


「出雲そば」とは、

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出雲蕎麦旅の下調べをしている中で、「あぁ〜美味しそうぅ〜〜っ、食べたいっ!」と、即予約(訪問1ヶ月前)してしまったお店。


前日、行きたかった蕎麦屋さんに回りきれなかった私は、観光なんかしてる場合じゃないなっ!!!と反省した。でも三歩歩くと忘れ、この日は予約してある安心感もあって、ワクワクドキドキしながら時間まで近くの明々庵武家屋敷小泉八雲記念館八雲旧居を回る。松江はしっとりしていて風情のあるとても素敵な街。小泉八雲記念館玄関開けたら徒歩1分で「神代そば」だし、余裕。



松江 神代そば (2).JPG



創業以来の石臼挽き自家製粉

昭和27年加茂町にて創業。始めから石臼挽き自家製粉したものを、生粉打ちで提供していたという。東京生まれの私の認識では、思い通りのソバ粉で自分仕様の手打ちをしたいとうい機運の高まりが東京であったのは、昭和50年頃からだったと感じていたから、玄ソバの産地である奥出雲の農家などから直接入手できるという強みがあったとしても、昭和27年当時からというと先代は極めて先駆的な人であったのかと想像していた。


ところが、現店主である佐藤博志さんの作るHPによると

戦前に書かれた『出雲新風土記』太田直行著の蕎麦の項には昔は蕎麦屋が荒蕎麦を買って毎日の使ひ料を手挽きしたものだが、現在は製粉屋に機械挽きにさせてゐる」とも書かれ、伝統的な製粉方法が変わりつつある様子も分かります。これらのことを読んでいる内に、黒くて堅い蕎麦、つなぎを使わない製法、地伝酒を使ったそばつゆ、石臼挽き自家製粉など、今神代そばが行っていることは昭和初期には当たり前の事だったのだと分かります。そして、江戸時代から続く松江の老舗の蕎麦屋が時代とともに製法を変化させていったのにもかかわらず、戦後田舎で創業した弊店が、実は松江の伝統的な蕎麦を守っているのには驚かされます。

今まで、多くの書物やお客様からの話を元に、神代そばのルーツは田舎の振る舞い蕎麦であったことが分かりましたが、実はこれ、伝統的な松江の蕎麦の作り方でもあったのです。江戸時代から続く、伝統的な蕎麦の味をお楽しみ頂ければと思います。

と。


結局、今になってある種の蕎麦屋では、ソバ本来の味を求めて自家製粉に戻ってきたということなんですかね。先代が先駆的だったのか、回帰したのか、伝統を守り続けたのか、美味しい蕎麦を食べられるのなら、どちらでもOKということで。


自家製粉と一口に言っても、東京では主にそのスペースや「石抜き」「玄ソバのガク落とし」「磨き」「選別」「脱皮」などの工程をこなす機械の音事情も有って、丸抜きからの自家製粉が多い。

けれど、個人店としては大掛かりな製粉設備を店舗とは別の松江市鹿島町佐陀宮内に持つ「神代そば」では、毎日営業後に翌日分を玄ソバから石臼3台稼働で製粉する。店内で扱うすべての品書き用に同じ挽き方で、16回転/-玄ソバから3回挽き。(十年も前の数字で恐縮だが、平成18年には)松江市産玄丹そばの生産量46トン中、3トンを「神代そば」で消費したという程、地元産のソバを中心に据えて使っている。





割子蕎麦+釜揚げ蕎麦

堪えきれずにオプションを
予約時間は11時半…15分前に店の外から見える打ち場を覗く。おぉ〜っ職人さんが長〜い1本棒で大きく大きく丸延ししているではないか。いいタイミングで来たなぁ、畳み方まで観ることができた。嬉しい。


入り口には、「季節のおすすめ なめこ割子」「本日の蕎麦 松江市産在来集 広島県神石高原産」と有る。つまりは松江市産在来種と広島県神石高原産のブレンドを(この神石高原のソバは、種用に取ってあったもので、玄蕎麦は普通のものより質が良いそうだ。)なめこの割子で食べなさぁ〜い、ということだ。


さてガラリと引き戸を開け、にこやかな花番さんに予約の旨伝えると、入り口脇に並んでいた他のお客さんの間を縫うようにして、テキパキと席に案内してくださった。





まず蕎麦前に、ここでも「豊の秋」¥410.-を燗で。



松江 神代そば (11).JPG 



今回の出雲蕎麦旅では、どの店でも必ずシンプルな「割子蕎麦」とシンプルな「釜揚げ蕎麦」を食べて資料(ザ・割子そばの風情・薬味を記録したい)として写真に収めようと計画していたのだけれど、この日は第二の胃袋(私が食べきれない場合にもペロッと平らげてくれる息子たち)と別行動となり、食べられる量にも限界がありそう。


迷いに迷って甘い欲望に負け、資料としてのシンプル「割子そば」¥930.-は諦めて、食べたいオススメの季節限定「なめこ割子」¥1270.-にし、更にトッピングのオプションで「とろろ(中国山地・赤来億元の大和芋と地元産玉子)」¥340.-をお願いした。


トッピングを「豊の秋」のあてにしても良さそうだと目論み、燗の「豊の秋」×2の追加も。



松江 神代そば (16).JPG



何も付けずに、蕎麦を手繰る。わぁ〜ぉ想像通りの素晴らしい蕎麦。野趣あふれるしっかりとした香り、穀物としての味わいも深い。わざわざ、のど越しよりも噛んで食べる蕎麦だと品書きに説明が書かれているけれど、いやいやどうしてやや細く打たれた蕎麦はスルッと喉に滑り落ち、尚まだ余韻が香るではないか。気が付けば、何もつけないまま1段目を手繰り終えてしまった。いいなぁ、美味しい。


よぉ〜く吟味されていると分かる「なめこ」も「とろろ」も、それぞれ蕎麦の上にドン。これもまた違った風味と蕎麦が相まって堪らなく美味しい。トッピングと汁(出雲蕎麦では、汁を「だし」と呼ぶ)を掛ける割子の食べ方っ!これもいいなぁ。

神代そばの汁(出雲蕎麦では、汁を「だし」と呼ぶ)は、松江地方の他のお店よりも少し辛目で、東京に近いと感じた。





次に「釜揚げそば」¥720.-

「神代そば」では、釜揚げの器に先にお汁も入っていて、更にお好みで追加の汁(出雲蕎麦では、汁を「だし」と呼ぶ)を足す方式だ。釜の茹で湯だけのお店と少し風情が違うなぁ。



松江 神代そば (13).JPG



こちらもやっぱり蕎麦だけを先に手繰ってみる。割子の蕎麦よりも更にソバ本来の風味が強く感じられる。味わい濃く少し柔らかな蕎麦と、茹でてソバが溶け込みトロリと粘度が増したお汁は、ほわぁ〜と五臓六腑に染み渡る癖になる美味しさ。あぁ〜釜揚げ蕎麦、好きだぁ。



期待通りに素晴らしい蕎麦に出会え、この幸せについニマニマしてしまう。家の近所にあればいいのに〜〜っ。




■住所島根県松江市奥谷町324-5■電話0852-21-4866■定休日■営業時間11時〜17時  ※営業時間について、以下の断り書きが有り 11時から15時まで蕎麦を打ちますが、それ以降なくなり次第閉店とさせて頂きます。誠に勝手ながら、15時以降ご来店のお客様は、御連絡頂きますようお願い致します。」


    お店のHP



posted by 笑門来福 at 18:56| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ⇒島根県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月10日

出雲蕎麦


2011年秋、石臼の会シリウスさまのご家族が、出雲の蕎麦屋さんで江戸時代に使っていた蕎麦屋台の写真を撮って帰られた。その写真を見せて貰ってから「いつか実物を見てみたい」と思っていた。



そんな折、NHK「ブラタモリ」出雲編で、220年以上続くこのお店の屋根裏から出雲大社の御師が布教活動に使ったソバクーポン「蕎麦預」の版木が出てきた事を知った。


出雲荒木屋 蕎麦預2.jpg出雲荒木屋 蕎麦預1.jpg

ということで、


この春発刊の「そばもん」ニッポン蕎麦行脚〜出雲そばルネサンス〜17を携えて、蕎麦を手繰りに出雲へっ!びゅ〜んと飛んでった。






出雲蕎麦とは

松江城下を筆頭に、出雲大社周辺、米子、大山にかけての島根県東部から鳥取県西部にかけて、「割子そば」「釜揚げそば」に代表される郷土蕎麦のことを言う。発祥は、松江藩主松平直政(1601年〜1666年)が信州松本から1638年に国替えで移封した折に、「そば切り」の技術も伝わったという説があるそうだ。この10月発見の県立古代出雲歴史博物館が所蔵する出雲大社上級神職・佐草自清の日記に、寛文6年(1666年)327日「今日ハ、御柱立談合ニて日暮、蕎麦切振舞」と、松江において松江藩寺社奉行・岡田半右衛門の役宅で蕎麦を振る舞われた事を示す記載がある。その後嘉永2年(1849年)にも、阿波国・酒井弥蔵が出雲大社参拝を綴った道中日記「出向ふ雲の花の旅」の中に「五拾弐文 支度、蕎麦代」、と書いてあるので、出雲大社参詣者の旅の愉しみの一つとして、全国にその名が広まったことが想像できる。

 

もともとは、挽きぐるみ、丸延し、平打ちで太目の「黒っぽい蕎麦」が主流であったそうだが、近年は製粉の仕方や打ち方の幅も広がって、概ね島根・鳥取周辺で「冷たい蕎麦は、割子に入れて供し、汁を掛けて食べる」「温かい蕎麦は、茹で上がり後に洗わず、釜の湯と一緒に供する」というほどの括りになり、今回伺った限りでは、必ずしも同じタイプの製麺方法は指さなくなっているようにも感じられた。


薬味は、浅葱・大根おろし(辛味大根・紅葉おろしも含む)・刻み海苔・鰹節・胡麻など。





  • 割子蕎麦

    蕎麦を盛る「割子」という容器は、武士の弁当箱として使われた割盒を松江の趣味人が蕎麦入れに応用したという説がある。今では漆器が一般的だが、始めは白木だったそうで、角型→長方形→小判型→現在の丸型まで形が移り変わってきた。割子に盛られた蕎麦の上に、直接薬味を乗せて汁(※1を回し掛けて食べる。上段で余った汁(※1を次の容器に移し、また同じことをする。多くの店で、三段重ねが一人前。最後の段でも残った汁(※1は、蕎麦湯に入れて飲む。食べ歩いた店全で、予め蕎麦猪口に注がれて出てくる蕎麦湯は、蕎麦と同時に運ばれた。ということで、蕎麦猪口は蕎麦湯を飲むためだけに用いられていた。




出雲荒木屋割子の移り変わり.jpg


  • 釜揚げ蕎麦

    茹で上がった蕎麦を冷水で洗わず、熱々で釜の茹で湯ごと容器に入れて供する。普通、冷たい濃いめの汁(※1を好みに応じて直接かけて食べるが、江戸蕎麦でいうところの「かけ」のように予め薄めの(茹で湯+汁(※1)で満たして供し、客の好みで追加の汁(※1を投入する店もあった。

    旧暦10月の和風月名は「神無月」。全国の神々が出雲に集まるため、各地で神が留守になるというのが由来だが、ここ出雲ではその月を「神在月」と呼び、八百万の神々が集まっては話し合いや神事を繰り広げ、それを終えて各地に帰る時に行われる最後の神事に際し、温かい「釜揚げ蕎麦」を食べる慣わしがあったという。この儀式「神去出祭」に食べるので、「神去出蕎麦」「お忌み蕎麦」と呼ばれることもあるらしい。つまり温かな蕎麦が恋しくなる季節10月に、ほっかほっかでトロ〜リ粘度もある冷めにくい蕎麦!ということ。


    ソバという穀物そのもの味を堪能できて、とっても美味しいっ! 東京に帰ってからも今まだ自宅で釜揚げ蕎麦モドキを作って食べている程嵌った。この冬中、マイブームは続くか!?







出雲蕎麦の汁


上の文章の(※1の部分について  今回旅をして知ったことだが、どうやら出雲蕎麦を扱うお店、或いはその界隈では、江戸蕎麦で言うところの「汁」のことを、花番さん始め地元客の皆さんは「だし」と呼んでいた。




割子蕎麦を運んでくださる花番さんが、どうみても観光客である私に「直接お蕎麦にだしを掛けて食べてくださいね」と優しい笑顔で説明してくださったし、釜揚げ蕎麦の横に汁徳利を置いて「お好みでだしをどうぞ。」と添えてくださったりもした。念を押すように割子の品書きに「の」の字を書くように少量のおだしを掛けて召し上がってください。と書いてあった店(創業220年 出雲「荒木屋」)も。




だからと言って、日頃このブログで「汁」と言い表している同じ類ものを「だし」と書くと、鰹節や昆布などから煮出した「出汁」と混乱しそうであったので、東京流に敢えて「汁」と書いたが、出雲では東京で言うところの「甘汁」や「辛汁」のことを「だし」と呼んでいた。どうやら西の文化圏では、度々「だし=つゆ」だったりする。そういえば、某所の蕎麦繋がりの方は「たれ」と言っていたっけ。「たれ」は、何処の地域の人が使うのか。




TVで「さされる」「かまれる」「くわれる」を日本地図に書き込む蚊取り線香のCMがあったけれど、言語地理学的に「つゆ」「だし」「たれ」の地域による言い方の違いを調べてみたら面白いんじゃないだろうか。


と、まぁ「つゆ」の呼び名のことはこれくらいにして。




出雲蕎麦の汁は、東京のそれと比べると、とっても甘口! 醤油が甘〜くコッテリとした溜りっぽいものなので、汁もそれにつれ甘くなるのだろうか。更に、古くから出雲地方に伝わっていた「地伝酒」という酒(1943年頃戦時の統制経済で廃絶した)が平成になって復刻されて、それを汁に使う店もあった。この「地伝酒」も相当に甘口であるから、松江・出雲の方々は甘い味を好まれるのであろう。街も人も、そして蕎麦汁も、しっとりとしていて親切で優しくほの甘い風情だと感じた。



それから、出汁。創業220年超の出雲「荒木屋」さんでは、「最近他店では鰹節が多くなったけれど、当店では昔とずっと変わらずウルメイワシが出汁のベースだ」と教えてくれた。戦前に書かれた太田直行著「出雲新風土記」では、鰹節で出汁を取り、地伝酒、砂糖、醤油を入れ、煮詰めて作ると書いてあるそうなので、ウルメイワシ→鰹節の移り変わりの時期も、最近の事と言い表す範囲なのかもしれない。



ということで、お店によって鰹節・宗田鰹・ウルメイワシ・昆布・椎茸などで出汁をとり、出雲蕎麦という括りで必ずしも出汁の種類は決まらないようだった。






今回訪問のお店


今回の出雲蕎麦の旅に先だって、詳しい諸先輩に伺い、ネットで調べ、飛行機で現地到着後は、車を使わず公共交通機関で回れる蕎麦屋10軒程を検討した。2泊3日の旅で、1日に3〜4軒回っても楽勝?大丈夫?なように、第二の胃袋(私が食べきれない分を、ペロリと平らげてくれる息子たち)を引き連れて万全を期した。が、実際に回れたのはたったの5軒。以下、訪問順に並べた。




  • 出雲「荒木屋」


     出雲「荒木屋 」割子そば.jpg


    創業220年超。シリウスさま所蔵の写真「江戸時代に使用していた蕎麦屋台」、ブラタモリ放送の「蕎麦預」など歴史を感じる品々も楽しみに伺った。老舗を感じる甘くて上品なお汁が本当に美味しく、お店の風情も花番さんも素晴らしい。今回の旅でどうしてもどうしても伺いたかったお店で、空港から直行。美空ひばりさんや長嶋茂雄さんが訪問時に撮ったと写真も店内にあり。                                                                         



  • 出雲「そば庄 たまき」ご縁横丁店


     出雲「そば庄たまき」割子そば.jpg


    初日2軒目。下調べの店を数軒回ったが、どこもかしこも閉まっていて、歩いて歩いて・・・戻り辿り着いた出雲大社すぐ傍の店。下調べはしていなかったけれど、店員さんがとても親切で、本当に嬉しかった。この店の入るご縁横丁内の酒類や肴・更にはスイーツまでも、店内に持ち込み可能。出雲蕎麦難民にとっての穴場か。後で知ったことだが、直江、米子、松江などで、うどんと蕎麦で7〜8軒の店舗を展開している大手であった。この日は17時でも店が開いており、出雲でこの夕方までの営業時間は、例外的と思われる。




  • 松江「神代そば」


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    東京にあったら是非とも通ってしまう素晴らしい蕎麦。手の掛かる製粉を、松江市内の別の場所に構えた自前の製粉所で徹底したこだわりを持って行い、その風味を最大限引き出して製麺するストイックなご主人も魅力。旭屋出版MOOK「評判そば店の自家製粉の技術」に、並み居る超有名店と肩を並べて掲載されている。松江の観光スポットからも近く、観光客+地元客が押し寄せており、予約が功を奏するかも。(不肖笑門来福は、1か月前に予約で席をゲットしておきました。※日にち・時間帯によっては予約できません。)この地域にあっては、汁が東京寄りで辛口。




  • 松江「ふなつ」


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    諸先輩一押しの店。漫画「そばもん」にも掲載されており、脱細く長くの製麺。繋がっていなくとも味わい深い蕎麦の香味を大切にするご主人渾身の蕎麦が食べられる。ランチに漏れなくついてくるスイーツも魅力。松江藩主松平家菩提寺「月照寺」そばに位置しており、食前か食後の周辺散策にも吉。






  • 松江「きがる


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    出雲蕎麦旅下調べで、ソバ粉を玄ソバからの挽きぐるみと、丸抜きからのものの2種類を提供していると知り、更に松江産玄丹そばも扱うとあったので、これは是非っ!とリストアップしていたところ、地元の名店居酒屋さん(大田和彦氏ご推薦の店)に「松江で蕎麦を食べるなら、出雲蕎麦としてオーソドックスだしとても美味しいから、ここに行ってから東京にお帰りなさい。」と、私のリストの中から強力に推薦してもらった店。NHK「歴史ヒストリア」すごいぞ!国宝松江城〜編でも、チラッと登場。






あぁ〜〜〜っ!!もぉ〜っ。勇んで行ったのに、行きたかった店を回りきれなかった。というのは、特に特に出雲大社周辺においては、閉店の時間が超早いっ!!!松江でも、割に早い! 事前の調べで「売り切れ御免」とは勿論知っていたものの、それはそれ観光地なんだし流石にそこそこの量を打って、ある程度の時間まで営業していると、勝手に思い込んでいた。


が、出雲大社周辺では、実際足を運ぶと店は殆ど昼過ぎに閉まっていた。訪れたのが、もしかしたら条件の悪い連日雨降り続く9月の平日だったという事があったのかもしれないけれど…。下調べの時にこんな事態を念頭に入れておかなければイケなかった。




店の前まで行ったのに、閉まっていた店の写真を何枚か。


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ガックリ肩を落としてトボトボ帰った悲しさが写真から伝わるだろうか。


例えばこの日の場合、出雲大社前の某「砂屋」の閉店は1345分(店舗1階に入るタオル屋さんが教えてくれた)。





閉まっていた店出雲「かねや」.jpg閉まってた蕎麦屋平和蕎麦.jpg



だからもし大社周辺で蕎麦屋2軒以上の梯子を目論んでいる場合、


11軒目と2軒目の間に、うっかりお参り(出雲大社)や観光(県立古代出雲歴史博物館)を挟んではいけない。


2)行列の店を選んで、待つことで時間を使ってはいけない。


3)蕎麦をササッと手繰って、即2軒目に移動すべし。という具合だったのだろうか…。なんかヘン?折角行ったら、それぞれのお店を堪能したいなぁ…。




ということで、


残念ながら出雲では開いている蕎麦屋を見つけられなかったので、小学生の下校時間には松江に移動。第二の胃袋達(蕎麦屋を梯子して、万が一にも注文したものを食べきれないような事があれば失礼だ。なので、全てをペロリと平らげてくれる息子達を連れていた。)は空腹を抱えてガッツリ系の店を探して徘徊。我が家の筆頭呑兵衛組頭と私は、蕎麦屋巡りが旅の目的ではあったけれど、閉まっていては叶わず、ちょこっと大田和彦ご推薦の居酒屋巡り…。あれ?…またまたなんかヘン? まっいいか。




posted by 笑門来福 at 20:47| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ⇒島根県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする