残念な事にこの日はお休みだったけれど、花番さんの一人に江戸ソバリエの方がいらっしゃるとの情報を得て初めて伺った。
全35席ほどの店内には、和風民芸雑貨屋さんのようにお雛さまや招き猫など立体的に飾られて、とても可愛らしい。どちらかというと甘味屋さんチックな印象を受ける、いかにも自由が丘という街に馴染む、女性に嬉しい和み系のお店だ。

■■蕎麦前
■■ 本日の料理3品、やぶせいろ(小)、御稲荷さん2個、甘味がついた「山久ランチ」¥1100.−をお願いした。今日のセットは、やぶせいろ蕎麦の前に、写真の5品の乗った膳が運ばれてくる。

上段真ん中の小皿は、とっても甘いずんだ餅。続いて濃厚な胡麻豆腐。
中央段左から辛汁、シャキシャキとした歯ごたえが気持ちの良い葱と牛蒡の小鉢、薬味のねぎ山葵。
下段に意外にボリュームのある五穀米稲荷と漬物。5品の品揃えが、私の好きな取り合わせでもあり、味の強弱もあって、お腹も心も満足できる、なかなかお得感のある嬉しいランチだ。

これらを肴に、女性に最適な?ラインナップの揃う美味しい日本酒を頂こうと言う寸法。

飛露喜¥900.- → 伝心¥800.- → 田酒¥900.-と飲み進んだ。お通しに柔らかな蕎麦味噌が付いた。う・し・し…昼酒って幸せ。
■■蕎麦
■■こちらの御主人は、両国「ほそ川」の蕎麦教室出身だ。もともと十割を打っていたらしいが、喉越しと蕎麦の香味のバランスを求め、外二の割合に落ち着いたそうだ。
ここを狙っているのかどうか分からないが、やや平打ちで、不揃いな感のある麺の姿だが、汁絡みがとても良い。

テーブルに置かれた薬味の七色(七味)が、鮮やかに真っ赤で辛味が強い。花番さんにお聞きしたら、普通の七色を半分、一味を半分ブレンドしているそうだ。道理で辛味が際立っている。
蕎麦湯は、しっかり作り込んだポタージュ系。これまたお洒落な陶器湯桶で供される。
ということで、
可愛くお洒落な街の、可愛い蕎麦屋さんだ。いただいた「やぶせいろ」の他に、田舎せいろ、とろろそば などお馴染みの品書きがならぶ。
ちょっと珍しいなぁ〜と思ったのが、「とろろ東北きのこそば あつもり」¥1500.-。だ。どんなだろ? 「あつもり」というと、どうしても強烈な個性を持った新橋「竹邑庵太郎敦盛」を思い出してしまうのだけれど、こちらの「あつもり」はどんなだろう? 次回は是非これをいただいてみよう。こちらのお店は、山形県の農家から毎日ソバを送ってもらっているそうだから、東北地方と何か繋がりがあって、珍しいきのこなどの食材も扱っているのかもしれない。
■住所目黒区自由が丘1-7-3■電話03-5701-1180■営業時間11:30〜14:00/18:00〜22:00(ラストオーダー21:30)■定休日火■アクセス東急東横線・大井町線 自由が丘駅 南口徒歩2分