ともあれ、昼の日本酒があっさりと受け入れられるのだから、薮蛇にならぬよう理由などはこの際話題から遠ざけて、御昼を楽しむ。
入ってすぐに4人がけテーブル×2、大テーブル×1。他に4〜5人向けの座敷が一室と、テーブル席の個室が一つ。
本日通されたのは、重々しい壁金庫のあるテーブル席の個室。2001年11月22日「しのはら」の開店以前、ここは司法書士事務所だったとか。壁の金庫の中には重要書類が大切に保管されていたのか、今は知る由もないが、かまびすしい奥様方を隔離するには、もってこいの場所。お店にとっても客にとっても好都合である。
■蕎麦前数種類ある日本酒のあてに、「焼き味噌」がもれなくついてくる。西京味噌ベースで、まる抜きの歯ざわりが楽しく、ほろ苦いゆずの皮はこの上なく爽やか。別途注文すれば¥300.-だから、なんだかお得な気分。
「出汁巻き玉子」¥650.-は、出汁がたっぷりと染み出てくるような柔らかな仕上がりで、色白甘めの味付け。添えられる大根おろしと生醤油で、ハフハフ言いながらいただく。「美味しい♪」と独り言つと、方々から箸が伸びてすぐになくなった。あぁ〜もっと食べたかった。私の玉子焼きを返せとばかりに、お隣の「山葵の醤油漬け」¥300.-をぱくり。ピリリと効いた山葵に「水芭蕉 純米(群馬)」¥700.-が美味しい。
■蕎麦と蕎麦汁本日の蕎麦は、北海道と茨城のブレンド。何度か伺ったが毎回粉をブレンドして使っていた。店主は粉のブレンドで目指す香りや味を模索しているようだ。それぞれの産地の丸抜きを仕入れ、店の奥で自家製粉、60メッシュで篩っているそうだ。キュッとしまった風味豊かな二八蕎麦は、いかにも新蕎麦らしく美しい淡緑色。細打ちで、シャープな角のたったお蕎麦には、丁寧な仕事ぶりが感じられた。
しかし・・・量は、超上品というか間食モードで・・・なんと言うか…まぁ〜ずばり言って少ない。この日はつい、もり¥750.-と、つけとろ¥950.-をいただいてしまった。特に「つけとろ」が美味しかったぁ〜〜。薬味は、オーソドックスに晒しねぎ・本山葵・辛味大根。
辛汁は、返しもあっさりしている。甘みも醤油味も突出しておらず、出汁も控えめ。一言で言えば自然体の「翁」の流れを感じる辛汁だ。蕎麦湯もあっさりで、別立てで作りこんだ感じはしないが、蕎麦の風味がしっかりと感じられた。なんだか素人ぜんとした接客ながら、「蕎麦湯は、熱々をどうぞ」と入れ替えてくださる心配りにも感謝。
■甘味ふんわりと湯気の上がる蕎麦ぜんざい¥550.-をいただいた。定番の梅肉、塩昆布2種が添えられ、入店したときの番茶から、煎茶に入れなおしてくれた。甘さ控えめでじっくり柔らかく煮上がった小豆が、蕎麦掻とよく合い、大人の御ぜんざい。
ご主人は、伊豆松崎「小邨」で修行したらしい。つまり、あの高橋邦弘さんの「翁」の孫弟子にあたる。蕎麦は少ないが、充実のひと時を過ごす事ができる時々伺いたいお店だ。元気な友人とわいわいというよりも、少人数でひっそりと静かにのんびりが向いているかもしれない。なにより店内完全禁煙なのが嬉しく、大人の女性の憩いの場と言いたい。勿論紳士にもお勧め。
■品書きもり¥750.-、辛味おろし¥950.-、つけとろ¥950.-、鴨汁そば¥1550.-、穴子天ぷら笊¥2050.-、かけ¥800.-、やまかけ¥1000.-、花巻¥1150.-、鴨南蛮¥1600.-、天ぷらそば¥1650.-、穴子天ぷらそば¥2100.-、焼き味噌¥300.-、蕎麦豆腐¥500.-、焼海苔¥350.-、かまぼこ¥550.-、出汁巻き玉子¥650.-、わらび餅¥650.-、蕎麦ぜんざい¥550.-、出羽桜雪漫々・大吟醸¥1250.-、山法師・純米¥850.-、他に、季節のお蕎麦や、季節のお酒の提案あり。
■住所大田区大森北4-13-19■電話03-3764-3851■営業時間11:30〜15:00/17:30〜20:30■定休日木・第3水■アクセスJR京浜東北線大森駅下車8分
お嬢様がたの集まりにうってつけとのこと。
ガールズパワー炸裂のミドルエイジを集めて
ぜひ行ってみたいです!
色白ふわふわの玉子焼き・・・アタクシのようね。ホホ・・。
とびきりの情報を、ありがとうございます!
ホ〜ホホ、ホ〜ホホホ
maimuさまのご登場&コメントで
なんだかセレブリティな気分になりました。
いい感じです。毎度有難うございます。
是非、ゴージャスケーキの〆までのコースを
お嬢様(?!)がたとご一緒できれば…幸いです。
あと、問題はカロリーのことだけですけど(^^ゞ
maimuさまに、対策を教えてもらうということで
大船に乗った心持ですので、よろしくです。