今年は蟹が高値らしい。朝出掛けに、このニュースを見たのが何か影響したのか、昼時間に自然と「九頭竜蕎麦」に足が向いていた。
ちょうど去年今頃、こちらのコースをある偉い方のご相伴に預かった。コースが進むうち出てきたのがセイコ蟹。うぅ〜んかぶりつきたい。でも偉い方の前で、いかん。しかもちょっとよそゆきの和服だし、で・で・できない。なんとか理性を保って、箸でちょこちょこつついて礼儀正しく食べ、何か福井の名酒をホンノ一口、口をつけたと思う。が、恐ろしいことに存分に食べられなかったという以外の記憶がない。食べたハズの〆蕎麦も思い出せない。なんだこのモヤモヤは…人間の脳とは、或いは味覚とは、緊張すると機能しなくなるのかぁ?と思って、はや1年だ。
ということで、いつの間にか店の前。
リベンジに…思う存分蟹を・・・は、時間の都合、いや所持金の都合で出来ないけれど、折角だから蕎麦を。
■■越前おろし蕎麦
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店の前の品書きに、「玄蕎麦を粗めに挽いたそば粉を使い、毎日打ち立てをご提供」と書いてある。はぁ、粗挽きだったの?やっぱり記憶がない。
平日11時55分 店内に入れば、先客は2組。既に食べ終わってゆっくりしているマダム2人組と、会社員風の2人組。おろし蕎麦¥740.-と心に決めて入ったけれど、一応メニューを広げると、ランチの蕎麦と丼のセットは¥890.-。彼らは、このセットを食べた様子。迷うなぁ。
やっぱり、福井と言えば「おろし蕎麦」だ。
手前のお箸は普通サイズ。それらと比べて蕎麦の量を推測してもらいたい。ということで、とても上品な量。麺は1.5o太さ。おろし蕎麦は粗挽きでなかった。福井産ソバ粉を二八とのこと。伺えば、地元福井では玄挽きのものを使うそうだが、神楽坂では江戸蕎麦風にしているそうだ。おろしのお汁をぶっかけ風に掛けて、鰹節と薬味を乗せ、さっと混ぜて手繰る。さっぱりととても美味しい。
蕎麦湯は、蕎麦と一緒にお洒落な竹筒型?湯桶に入って出てきた。
さらさら透明で自然な釜の湯。
蓋がないから…持ってきてくれたのが早かったし…蕎麦を食べ終わる頃には…。
お昼休みの学生さんやら会社員の方々が、ぞくぞくと入ってきて席が埋まった頃、私は店を後に。入り口奥正面の打ち場では、2s玉をグングン伸ばしていた。
■■セイコ蟹♪余談
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誰もが知っている「越前蟹」は、ズワイガニの雄のこと。雌は「セイコ蟹」と呼ばれて、小さい体に沢山の卵を抱え…・・・これがもぅ〜あなた!美味しいっ!そして更にミソも!堪らない、まったりとした旨味の塊。
「越前蟹」は全国区の冬の味覚の王者だから、あちこち東京のお店でも買えるし食べられる。高いけれど。ね、お金さえ出せば食べられる。でしょ。そう。お金持ちは「越前蟹」を、豪勢に豪快に食べてください。
でも、セイコは地元で消費されるのが主なので、他の地方にそう多くは出回らない。九頭竜蕎麦では、そのセイコ蟹が食べられる。
私は、とある筋から毎年セイコ蟹&水蟹のお取り寄せをする位大好きなものだから、あの日は予告なく唐突に好物が出てきて、余りの嬉しさに、危うく偉い人の前だと言うことを忘れ、かぶりつきそうになった。
今年のセイコ値段はどうかなぁ〜、少し分量を減らすことになるのか?蟹は遠慮なくかぶりついて、しゃぶりつくように食べるのが一番だなぁ。熱燗できゅぅ〜とね、こりゃ堪らん。
■住所新宿区神楽坂3-3■電話03-6228-1886■営業時間[月〜金]11:30〜14:30(LO14:00)17:30〜23:00(LO22:30)/[土] 12:00〜23:00(LO22:30)/[祝]12:00〜21:00(LO20:30)■定休日無 ※夏期、年始休み等は、お店に確認してください。■アクセス東京メトロ各線「飯田橋駅」B3出口、徒歩3分/都営大江戸線「牛込神楽坂駅」A3出口より徒歩5分
せいこ蟹!美味しいですね〜。私も大好き、蟹の中で一番好きです!
先日築地へ行ったら場外に売ってましたよ。1匹600円、高いのか・・・安いのか・・・この日は 別の物が沢山あったので 買いませんでした。仲卸の人から、「素人は良くない物を掴まされることもあるから特に年末は 買わない方がいいよ」と注意を受けていたこともあり、またゆっくり、聞いてからにしようと思いました。
いつもコメントを有難うございます。
あぁ〜やっぱり!うさこさまも好きですか
せいこ蟹、美味しいですよねぇ。堪りませんよねぇ。
そう年末年始、人が集まるときにも食べたくなるから
需要>供給になって、今一の物を買っちゃったりも…なんでしょうか!?
値段もやっぱり、大きな変動があるようですね。
なんかニュースで、ロシア産の蟹がルーブル通貨の影響で
暴落するって…でもお正月には間に合わないらしい…。
こんな話をしていると、食べたくなっちゃいます。
いつもコメントを有難うございます。
そう確かに、ちょっと入り辛いですよね。
店前の坂道からは高い塀だし、中の様子が全然見えないから
でも、入れば普通だと思います。
今回は、全てを取り仕切るちょっと強面の花番さんが
怯んで玄関に佇む私に気が付いて、親切に戸を開けてくれました。
竹は、皮の部分をそのままにしておくと割れてしまいます。
バーナーで炙って皮の部分の油分を抜くか、鉈で皮の部分をそぐかすると、長く使えます。
コメント有難うございます。
あの湯桶は、ずっしり重たかったような気がします。
本物の竹なんでしょうか?
ちょっとちがうような気もするんですけれど…わかりません。
次に行く機会があれば、聞いてみようと思います。