今年の信州蕎麦紀行、1日目のお昼は岡谷「あきしの」を訪れた。駐車場に車を停め、ゆるやかな坂を下っていく。小雨の中、左手に見えるお店の屋根瓦の黒と紅葉の赤、小道の石畳とすべての色がしっとり雨にぬれて本当に美しい。玄関で靴を脱ぎ、畳敷きの座敷に落ち着く。なんとなく田舎の親戚の家にお邪魔したような居心地の良さ。周りからも「このままここで昼寝したい」などの声が上がった。
さて、期待の食事。
蕎麦懐石をいくつか注文し、皆でシェアしていただくことになった。
蕎麦豆腐
美しい白に紅葉が映える。口に入れると優しい味、そのあとを追いかけるように蕎麦の香りが広がる。
蕎麦の実炊き
蕎麦の実と一緒にいろいろ野菜も炊いてある。出汁が効いていてほのかな甘みと醤油味。日本人ならみんな好き(多分)ホッとする味である。
蕎麦の実雑炊
こちらは茸に三つ葉を散らし、溶き卵を落としてある。やはり出汁の効いたお汁がおいしく生姜の香りが広がる。秋雨の肌寒さの中、思わず「あたたまる!」と言ってしまう味である。
地鶏のつみれ椀
ふわふわで大きめの地鶏のつみれ(肉団子?)といろいろ野菜からいい出汁が出て食べ応えのある1品。
蕎麦がき鍋仕立て
今までこのような、蕎麦がきに葱三つ葉を加えてお汁仕立てになったものに出会ったことがなかったが、やさしいお味で、秋冬には特にいいなと思った。
この後、ざる蕎麦と地鶏南蛮蕎麦を皆でシェアし、冷たい蕎麦と温かい蕎麦を両方楽しんだ。
どの料理も出汁の効いたお汁がおいしく、皆満足の様子で会話も弾んだ。おなかも心も温まり、庭の紅葉に見送られながら店を後にした。
〜 mayumi 〜
■住所長野県岡谷市長地柴宮1-9-1■電話0266-27-9000■営業時間11:30〜15:00/17:30〜20:30(夜は予約)■定休日月・第3火■アクセスJR下諏訪駅から2,093m
記事を読んで思い出しました。
美味しかったし、すっかり寛げましたね。
今年の信州蕎麦紀行では、
特に紅葉の美しさが、記憶に残っています。
あんなに綺麗な紅葉は、今まで見たことが無かったような気がします。