2014年11月16日

福岡市中央「赤間茶屋 あ三五」@○○○○蕎麦打ち道場

二八、十割細打ち、田舎、御膳さらしなを定番に、季節の食材を合わせたそば料理を供する「あ三五」は、昭和50年に下関に創業。平成15年に福岡市の現在の店舗に移転した。石臼の会では既に何人かの会員が訪問し、特にこの夏はうさこさんが、石臼の会ブログに記事投稿しているカウンター11席の素敵なお店だ。ご両親の名前から、お店の名前を作ったとのこと。


その「赤間茶屋 あ三五」店主磯部久生さんが、お弟子さんを伴って東京にやってくるという。それに合わせて蕎麦打ちやレシピを教えて貰う会が某蕎麦打ち道場で開かれた。そこへ「来てみる?」とお声掛け頂いたのだ。おぉ〜ということは、磯部さんが東京都麺業連合共同組合「日本そば新聞」で連載している「そば歳時記」に書いているような蕎麦料理アレコレを、教えて貰えるのかしらん? 凄く嬉しい!!と脳天気にもスキップで向かう。


が、会場に入ると、集った方々は名人位・45段位の方々がほとんど。どう〜都合よく考えようとしても、私は圧倒的絶対的に場違いであった。あちゃぁ〜冷や汗たらり。仕方なしに「記録係の振り」作戦だ。メモを抱えてう〜ろちょろ。




変わり 
■   二八を打つ


まずは、変わり蕎麦の下ごしらえ。「赤間茶屋 あ三五」お弟子さんが練り込む具材を、ひたすら刻んで…刻んで…刻む。



あ三五具材を刻む.jpg

今、切っているのが菊。右下が銀杏のペースト状。

コロコロと太った愛知産特A-銀杏は、加熱後ペースト状になるまで刻んだ。私だったらフードプロセッサで、ビュ〜〜ンとやりたくなるところだが、それでは風味が台無しだそうだ。黄色と紫の菊は生のまま、同じように細かく細かく刻んでいた。







あ三五水の上に粉を.jpg

お弟子さんが具材を刻んでいるうちに、師匠は、二八。鉢に分量の水を入れておく。そこへ振った ソバ粉を入れ、水回し。この「水が先、粉が後」の方法は、以前何かで読んだ覚えがあったけれど、実際に見たのは今回初めて。えっ?と思ったのもつかの間、水分がみるみるうちに隅々まで行き渡る。






それからは…えぇ〜と、磯部久生さんが変わり蕎麦の打ち方を習ったという故藤村先生の説明をしつつも、練りは磯部さん流に強い鉄砲はなしで、「鉢の底に擦る感じ」→「空気を抜く」のがポイントで、タタタと仕上げる。おもしろ〜〜〜〜いっ、実力不相応ながらもお邪魔できて良かったぁ〜〜〜。

(数年前、故藤村先生の変わり蕎麦の講習に参加した時は、粉が先で熱湯が後。それはそれは力強い鉄砲練りが必須だと力説しておられた…。)


ということで、更科粉では、銀杏・黄菊・紫菊・苦くない国産韃靼・白。二八は、磯部さんや名人が同じやり方で打って、試食の段階で違いがでるか試してみようとなったが…。そうそう、それぞれ1回の蕎麦打ちの分量は、お店でもとても少ないそうだ。




そば掻き
■ 作って即食べる


蕎麦掻きあ三五.jpg



磯部久生さんご持参のそば掻き用鍋(陶器製でコーティングあり)で、まず分量の沸騰したお湯の中に粉を投入し、一気に掻く。熱々を食べる。鍋の回りについているオコゲ状態のところも美味。










あ三五そばがき焼き.jpg




擂粉木棒にちょっと取って、炙る→食べる→美味しい。












あ三五海老蕎麦掻き揚げ.JPG



水で溶いたソバ粉(柔らか目の蕎麦掻き)に小海老のざく切りを混ぜ込んで、揚げたもの。塩で頂く。品書き名は「そばあられ」、ちょっとしたおつまみに良い。










蕎麦の試食

磯部久生さん曰く。「十割り蕎麦は比較的簡単。二八は人格が蕎麦に出るから、これが美味しくなかったらおしまい。二八がメインなんだ。」へぇ〜なるほどぉ。今日は、その人格の出るという二八と変わりなんだから、どんな風になるんだろう楽しみ。





あさご二八.jpgあ三五かけ.JPG


二八せいろ     二八かけ





きのこ蕎麦あ三五.jpgあ三五黄菊更科変わり.jpg


きのこ蕎麦     黄菊切り






あさご銀杏更科変わり.jpgあさご韃靼更科変わり.jpg


銀杏切り     苦くない国産韃靼切り






私は「赤間茶屋 あ三五」に伺ったことは無いけれど、うさこさんが、石臼の会ブログに記事投稿したものを読んだ限りでは、種物・そば創作料理の印象が強い。どうりで、磯部久生さんの小さなスケッチブックには、創作蕎麦料理の出来上がり絵図が几帳面な注釈と共に描かれていた。それを覗いてすぐに思い浮かべたのが、黒沢明監督の絵コンテ。実際に何か作り上げる前に、絵図でしっかりイメージを固めておくのが創作のコツか!?とても興味深く思った。そしてそのスケッチブックのページをめくって次から次に出てくる創作種物図から思い出したのが、大塚「なべ家」の福田浩さんの書いた「そば蕎麦百珍」。伺えば、この種物オンパレードの百珍にも大いに刺激を受けたと仰る。


更科蕎麦を打ちながらでも、途切れる事無く話すのは、藤村和夫「そばの技術―有楽町更科覚え書」の話しだ。後は、下関時代から使っていた醤油屋が廃業し、やっと巡り合った福岡の醤油でつくる汁に迷い、なんだか馬が合うという蕎遊庵根本忠明さんに相談した事も熱く語ってくださった。どうやら寝ても覚めても蕎麦の事を調べ・考え、西へ東へ走っては美味しい食材を試し、あちこちのその道の達人から技やヒントを得、自分の厨房に帰ってはあれこれ試し、創作した蕎麦料理を客に提供し、また自分の信じる蕎麦に走る。磯部久生さんは蕎麦に一途な方だった。




磯部久生さま お弟子さま ご参加の皆さま

この度の蕎麦会にお声掛けくださった事、初心者の私を寛容にも受け入れてくださった事、心より感謝しております。有難うございました。



参考:福岡市「赤間茶屋 あ三五」

■住所福岡市中央区白金1-4-14■電話092-526-4582■営業時間11302000■定休日火・第1



posted by 笑門来福 at 16:23| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 「手学」蕎麦打ち&畑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック