〜 蕎麦のえぐみの検証 〜
3月18日(日),恒例の八王子蕎麦打ち会が,高尾の里手打ちそば道場において,「石臼の会」の精鋭(?)8人の参加で実施されました。今回は「蕎麦のえぐみ」を検証するというテーマで行われました。
M先生が,事前に金砂郷産玄蕎麦を二八で打ち,精鋭諸氏はそれぞれ幌加内産の十割,北海道産を主体とした混合粉の二八,混合粉に甘皮50グラムを加えた甘皮入り二八などを打ちました。
その後,いつものように反省会となるわけですが,今回はいつもと違って,乾杯の後,まず蕎麦の食べ比べ,味比べをして種類を当てるとともに,「えぐみ」があるかないかを検証することになりました。
次から次へと出されてくる蒸篭をつゆなしで,皆で突っつき味比べを行いましたが,これがなかなか難しく,私などはほとんどわかりませんでしたが,それでも金砂郷産の玄蕎麦はわかりました。
蕎麦の「えぐみ」は甘皮に由来するのではないかなぁ?とブログで問題提起していたのですが,今回の食べ比べにおいては,すべての蕎麦に「えぐみ」はありませんでした。仮に「えぐみ」が甘皮に由来するとすれば,玄蕎麦挽きぐるみであれば,蕎麦の種子全体が混入されるのですから,当然に「えぐみ」があることになるはずです。それがなかったということは,「えぐみ」は甘皮に由来するものではないことになります。また,それ以外のものについても同様だろうと思われます。
食べ比べが一段落して,皆で酒を酌み交わしながら,「えぐみ」談義に花を咲かせます。K氏は,以前「健康と味」について研究されていたそうで,その研究資料をコピーして持ってきてくださいました。K氏に言わせると「味の中には渋みはあるが,えぐみという味はない。渋み=えぐみではない。えぐみはおいしいという味の範疇にはない。」とのことでした。そういえば,あの「えぐみ」さは,おいしいという概念の外にあることは間違いないと思われますが,なんとなく気になる存在です。
また,M先生によると「ブログを見ると,えぐみのあった蕎麦を再度食べたところ,二回目はえぐみはなかったとのことからすると,おそらく蕎麦の種類によるものではないかと思われる。また,蕎麦の成分は,胚乳53%,胚芽16%,甘皮12%,外殻19%であり,これを挽きぐるみした場合,相当の量の外殻が混入されることになる。これがえぐみの正体かも知れない。」とのことでした。
いずれにしても,今回は「えぐみ」の正体を明確にすることはできませんでしたが,皆さんから,いろいろ参考になることを教えられました。今度は,自分で種々の玄蕎麦を石臼で挽いてみて,検証してみたいと思っています。
さて,酒が進むにつれて,「えぐみ」の話は「えんぐみ?」の話に変化するなど,初恋談義やマッカーサーにものを申した男「白洲次郎」やその妻「正子」の奔放な生活とそれを許した次郎の偉大さのことなど,次から次へと話題が尽きませんでした。皆さんの博学ぶりには頭が下がる思いです。あらためて,石臼の会のメンバーはすばらしい人ばかりだということを認識しました。今後も,ご指導のほど,よろしくお願いいたします。
(当日は,少々酔いが回り過ぎたみたいで,はっきりと覚えていないところもあったようです。内容に間違いがあれば,コメントをお願いします。)
参加できずに・・・痛恨の極みっ、返す返すも残念。という訳で大変興味深く記事を拝見しました。幹事業務をこなしつつ、”探求”お疲れ様でした。M先生はじめご参加の皆さまの知識や経験の結集で、エグミの正体がボンヤリ見えてきたのですね。更なる追求の時には、現場に居合わせるべく努力します。それにしても、他の話も聞き逃して大損しました。うぅ〜〜一期一会。
tannteさま
お元気ですか?(^_^)/~すっかりご無沙汰しています。上方の蕎麦食べ歩き記事も、首を長くして待っていまよぉ〜、よろしくお願いします。江戸に帰って来ることがありましたら、声を掛けてください。
蕎麦のエグミの味見検証結果をお忙しいなか
詳しく報告して頂きありがとうございました。
あの場の雰囲気とエグミに対する疑問や探究心
がよく出ていました。
玄蕎麦を石臼で挽いた検証結果を聞かせて頂
くのを楽しみにしています。 sirius
お久しぶりです。蕎麦侍さまの「えぐみ」に対する考え方は,私も同感です。是非次回の蕎麦打ち会に参加されて,蕎麦談義に花を咲かせましょう。
Siriusさま
玄蕎麦の石臼挽きは,皆で挽いて結果を確認できればいいなぁと思います。
たけじんさん、
幹事、ありがとうございました。有力な事務局長候補です。
笑門来福さん、
大損したかどうか、収支決算はまだ先ですよ。有力な事務局長候補です。
tannteさん、
名古屋での企画、お待ちしています。少数精鋭でお伺いしたいと思っています。
蕎麦侍さん、
発掘調査が一段落したら是非お越しください。決して取り残されてはいませんよ。
siriusさん、
報告を待たず、一緒に参加しましょう。
その場に同席できなかった事が残念です。
蕎麦侍さんが云われます様に大辞林、同様新国語辞典、広辞苑にも同じ様に「あく」が強く、のどをいらいら刺激する味。とあります。
蕎麦に「あく」が有るか如何か分かりませんが
季節の山菜等には「あく」があってあく抜きをして食べています。
掘りたての竹の子等は刺身で食べますが時間が経ちますとえぐみが出て刺身にはなりません。
また、同じ竹の子でも部位により、「あく」の
強さも違うようです。
果たして蕎麦のえぐみは外殻、甘皮、発芽部分
に有るのでしょうか、保管状態にあるのでしょうか。
今後共宜しくお願いします。
龍成
ご無沙汰をしております
お元気でなによりです。
名古屋で蕎麦屋さんを食べ歩いておられるとの事
羨ましく思います。
其のうち有志で名古屋方面の蕎麦屋さんを訪問して見たいと思います。
其の節は宜しくお願いします。
また、東海道そば遍路等もいかがですか。
「玄蕎麦の保管状況によってえぐみ(渋み)が発生する」ということに,なるほどと合点がいきました。本来,蕎麦に強烈なえぐみ(渋み)はあってはならないものなのですね。
しかし,ほのかな「えぐみ」はあってもいいんじゃないかと思うのですが・・・。
ということは,私が考えている「えぐみ(渋み)」と一般に言われている「えぐみ」とは違うのでしょうか。また,疑問が沸いてきました。
その疑問を解決するには,実践でやるしかないのではないでしょうか。
そうですか。広告文なんですか。やっぱり実験と検証が欠かせないのですね。