11月下旬,仙台駅に降り立った。
駅前の青葉通りのケヤキ並木は黄色の葉で彩られ,落ち葉がはらはらと舞い,通りに降り積もり,風が吹くたびにカサカサと音を立てていた。通りの人々が雪掻きのように箒で落ち葉を掻き集めていた。晩秋の仙台は,少し寒かった。
青葉通りの欅並木 広瀬川 青葉城隅櫓
出張で仙台を訪れたのを機会に,手打ち蕎麦「八重車」(仙台市青葉区二日町5−15第2石原ビル1階 022−227−9828)に行ってきた。
昼少し前に入店,客はまだいなかった。左側に二人がけの卓が三卓,奥の駆け上がりに4人用の座卓が三つあるこじんまりとした店である。夫婦で営んでいるようで,厨房では,湯煙がもうもうと立ち上り,店主が忙しく立ち働いていた。
品書きには,「その日の状態により,各地の蕎粉を変えて手挽きし,手打ちした十割の蕎麦です。ご賞味ください。」といった内容の店主自筆の説明が書かれていた。粗挽きそば(800円)を注文した。しばらくして,ざるに盛られた中太の蕎麦が出てきた。
色は灰色,粗挽きという割には,それほど蕎麦の面がぶつぶつとした感じはなかった。匂いを嗅いでみた。蕎麦の植物的なあの香りがした。食してみた。角があり腰のしっかりした固めの麺である。噛んでみた。ほのかに甘みを感じた。いい蕎麦であるが,一本,一本が短い。(これが粗挽きの特徴か?)
汁は少々醤油が濃いめの甘辛,蕎麦湯は,最初の客であったので当然に薄い。特にこれといった感動はなかった。
勘定を払う際に,店主に声をかけた。「この蕎麦は,甘皮ごと挽いているのでしょうか。どこの蕎麦ですか。」店主は,こう答えた。「丸抜きを粗挽きしているので,ある程度の甘皮は入っているが,田舎蕎麦ほどではない。今日は,広島産の蕎麦を使っている。」
なんと,仙台に来て,食した蕎麦は広島産であった。
>手挽きし,手打ちした十割の蕎麦です。
って、ぐっと来ますね。食べたくなります。
それにしても、「仙台」綺麗なところですね。
行ってみたいなぁ〜と思いました。