2012年04月03日

超粗挽き無篩10割&掻き揚体験会@小岩「蕪村居」

石臼の会会員限定で、福井県丸岡産在来種(2種類)北海道幌加内田丸農場産ほろみのり・松本市奈川産在来種の4種類をブレンドし超粗挽無篩分も含め10割で打ち、おまけにかき揚げも体験してみる会を開催した。



超粗挽き無篩を打ってみる


まず、店主沼尻さんから、本日用意の4種玄ソバ・製粉についての説明を受けた。産地や特徴を聞き、丸抜きの味を確認することも大事だ。それぞれが個性的なソバであり製粉の仕方が違う。打つ時には3種それぞれの難易度が違うわけで、体験参加者は、どんなブレンドにするか自分の腕前と相談することにする。



無村居粗挽き体験 当日のソバ粉.jpg



自分のブレンドの割合を算段したところで、一番難易度の高い無篩で使う超粗挽き粉をセラミック製の臼で挽いた。腕に自信のある人は、この時の量を増やすし、そうでもない人は、控えめな量を挽くわけだ。とは言うものの、皆が似たり寄ったりのブレンドでは面白くないので(私が勝手にそう思うだけか?)この会の趣旨からして、ご一緒した石臼の会きっての十割の名手Oさまには、この割合を、とりわけ多くしたブレンドに、挑戦してもらった。

Oさまにはそうして無理を言う癖に、下手糞でヘタレな自分は、もっとも簡単なブレンドにしておいたことは、ここだけの話。)

各自が粉挽きの準備に取り掛かる前に、店主沼尻さんに見本打ちをしてもらった。詳細な手法は石臼の会ブログで公開しないけれど、この日の加水率は、50%強。ヒントとしての言葉をいくつか並べるならば、


 1.先に、超粗挽き部分に水をまわす

無村居粗挽き体験 水回し.jpg


2.「捏ね」ない。
    沼尻さんの言によれば、少数回「揉む」そうだ

 3.本のしの前に、「叩く」ことで成形

 4.「切り」以外では、打ち粉をできるだけ使わない




こうして、1.8mmほどの太めに製麺が終わった。

 



参加者が順次、粉挽き→水計量→水回し→捏ね(揉み)→のし→たたみ→切りに挑戦してみると。まぁ〜力のいる打ち方であった。私にはとてもじゃないが、大きな玉はつくれない。

 



最後は、釜前見学だ。昔から伝わる蕎麦屋さんの口伝でも「生煮えは、釜前の恥」というけれど、今回の麺の茹で時間は、1分半強。

しっかり茹でて、きっちり〆る。勿論、冷た過ぎる水は使わない。これは、普通の蕎麦を茹でる時と同じだ。



かき揚げを作ってみる



今回のかき揚げの具材は、海老 ふきのとう そら豆 玉ねぎ 茗荷 人参など。店主沼尻さんが、海老の下ごしらえの仕方から見せて下さる。蕎麦打ちと同じように、沼尻さんの見本揚げの後、各自が自分のかき揚げを体験することに。



無村居粗挽き体験かき揚げ具材.jpg




蕪村居さんでは、冷蔵庫から出してきた天ぷら粉を、冷水と焼酎で溶いている。よりカラっと揚げる為だそうだ。「おぉ〜なるほど焼酎を」と、これは家でもさっそく取り入れようと思った。揚げ油の温度は、160170度位。筒状の型を使って揚げた。型があれば、油の中で具材がバラバラになる心配がない。でも自宅用に買うのは…だから、今後も家族にはバラバラなかき揚げを出すことになりそうだなぁ。




無村居粗挽き体験 かき揚げとイタリアン.jpg




蕎麦打ちでは、難なくこなしていらした蕎麦打ち上級者の方々が、意外にもかき揚げ体験に慎重になっている姿が新鮮で、失礼ながらその姿がとても可愛らしく感じた。少年のように一生懸命である。




 


蕎麦deイタリアンレシピ紹介



おまけとして、蕪村居さんの品書きの一つ「蕎麦deイタリアン」レシピを紹介してもらった。石臼の会ブログ登場した変わり蕎麦にハーブオイルを使ったものと、基本的なソースが似ているけれど、松の実の入ったバジルソースを粗挽き十割蕎麦に使う所が、蕪村居さん流だ。この品書きは、ドッシリとした燗酒にもぴったり。


無村居粗挽き体験 蕎麦 deイタリアン.jpg




蕎麦かき揚げ懇親会



最初のビールで乾杯。

蕪村居沼尻さんの打った蕎麦2種(せいろ、蕎麦deイタリアン)& 各自自分で揚げたかき揚げを楽しむ。燗酒(日置桜)少々。次に常温(奥播磨)を追加。




無村居粗挽き体験 粗挽き十割.jpg
      
                店主沼尻さんの打った粗挽き十割


参加者それぞれに感想を口になさっていたが、皆さんの表情に違いのあることを発見。超粗挽き無篩い体験の事は、真顔。かき揚げの事は、相好を崩して…。時に、変わった蕎麦打ち体験会も楽しいということで、解散。



皆さまお疲れ様でした。

蕪村居沼尻さま、大変お世話になり、有難うございました。



お世話になった小岩「蕪村居」データ

■住所東京都江戸川区西小岩1-29-5■電話03-5889-2810■定休日月・火、ただし祝日は営業■営業時間1:3014:30/17:3021:00
■アクセスJR総武線小岩駅 徒歩4分

江戸ソバリエ認定の店(Edo Sobalier Friendly Shop)



     お店のHP


 

posted by 笑門来福 at 09:04| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) |  他所で蕎麦打ち会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ご無沙汰しておりました。今シーズンはスキーばっかりで・・・。蕎麦屋は親父達が気ままにやっていましたが、4月1日で無事に今シーズンの営業も終わりました。僕も相変わらず朝早く起きて(4時)そばを打ってからスキー場に出勤してました。
あ〜、もっと蕎麦にどっぷりつかりたい!自家製のそば粉はなくなり又秋になるまで我慢です。
いいなあ〜石臼の会のメンバーは相変わらず楽しいことしてて!
東京に上京したときはよろしくです。
ではまた。
Posted by iwana at 2012年04月04日 18:39
iwana さま

いつもコメント有難うございます。

>4月1日で無事に今シーズンの営業も終わりました。

おぉ〜っ!この日曜日まで営業していたんですか。
お疲れ様でしたぁ。
やっぱり、そちらはまだまだ寒いんですねぇ。
東京では、待ちに待った桜の季節を迎えました。
今週末が見ごろと思われます。

石臼の会は、相も変わらず「蕎麦 そば ソバ」で、楽しんでいます。
こちらこそ、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

Posted by 笑門来福 at 2012年04月05日 08:25
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