2012年01月20日

貸し切り蕎麦屋「季彩」訪問記

話は昨年の春のこと。蕎麦春秋の編集長S氏より「玉川学園に1日1組限定のお蕎麦屋さんがある。興味があれば訪れてみれば。」との情報を頂戴した。
簡単に訪問出来るかと、軽い気持ちで電話を掛けてみたところ「3ケ月前の1日朝8時から予約を受ける」とのこと。その後、せっかくの1日になっても電話を掛け忘れたりして、ようやく予約が取れたのが12月分の予約を受け付ける9月1日であった。 

日程は決まり、次なる問題は参加者。このお店は「6名限定」。声を掛けた一部の方に先走りがあり、一時は参加候補者7名となってしまったが、何とか調整も済ませ、当日を迎えることとなった。 

お店は「玉川学園前」駅から徒歩15分のところに位置するのだが、直線コースを辿るとすると、急坂を登り降りすることとなる。あの先走りメンバー氏のアドバイスにより、迂回路を辿って店を目指すこととする(本当のところは和服の女性が参加しており、そうせざるを得なかったのだが)。 

店の住所に到着。住宅案内図には個人宅の名前ばかりで店名の表記は無し。その住所に該当するお宅にも看板の類は全くなし。これで本当に良いのかしらと少々不安になったが、個人名の出ているお宅の玄関をノックし、確認をすると女主人が現れ、間違いないとのこと。


玄関.jpg


一同、ようやくひと安心し、室内に入れて貰う。室内は、調度品も程よく並べられ、期待ができそうな思いが募ってくる。
 

調度.jpg

室内調度


待つこと暫し。まず加賀のほうじ棒茶が、次に自家製の梅酒と先付けが提供される。
先付は、ペコロスの辛子載せ、五菜ひたし、柿と長ネギの柚子びたし、里芋の友あえ、ニンジン・麩・シイタケの肉団子風、椎茸のあわびもどき、紅千枚漬けのひとくち寿司が品良く盛られ、これを前にして、早速蕎麦前を別途注文。ご主人の郷里福井の黒龍純米酒が供される。


先付け.jpg

先付け


この後は、椀物(ほうれん草と豆乳汁をベースに、焼き大根・ごま麩・にんじん・生姜)、粟めし、揚げ物としてブロッコリィーの黒ごま揚げ、長芋のおかきあげ(柿の種)、ごぼう・にんじん・みつば・大豆のかきあげの盛り合わせが提供される。
 

椀物.jpg

椀物



粟めし.JPG

粟めし



揚げ物.jpg

揚げ物



それぞれの品を楽しんでいると、いよいよ蕎麦が登場。ご主人が八王子みなみ野「穂科」の教室にて学んだというたおやかな手打ち蕎麦。ここまでの料理と調和の取れた、品の良いものであった。

手打ち蕎麦.jpg

手打ち蕎麦


最後はデザート。紅茶とともに小豆で作った和風カステラ風ケーキ風丹波黒豆載せ、きな粉クリーム添えにて打ち止め。

デザート.jpg

デザート


これだけいただいて料金は3000円(別注文の酒代別)。豊かになった心持ちで、師走の空の下、もと来た道を玉川学園前の駅に向かった。
なお、メニューは季節ごとに入れ替わるとのこと。縁があればまた訪れてみたい。

 
〜 m 〜 


■完全予約制※本文中にある通り、予約の電話は、3カ月前の1日朝8時からのみ受け付ける。■住所町田市玉川学園4-3-29■電話042-732-8809■営業時間平日12:0015:00 ■定休日■アクセス小田急小田原線玉川学園前駅下車徒歩15分 

posted by 石臼の会会員 at 20:19| 東京 ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | 日野・多摩・町田市 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
過日は大変お世話になり、有難うございました。

「粟めし」が、とても気に入りました。
あれを真似て、「ソバめし」でできないかなぁ〜と考えています。

Posted by 笑門来福 at 2012年01月23日 09:10
「季彩」の投稿をありがとうございました。
室内調度も料理も魅力がありますね。
 機会に恵まれましたら是非に。
Posted by シリウス at 2012年01月24日 11:25
六本木にあったはるのという手打ち蕎麦やを知ってますか。。そこの店主さんがどちらに移転したかわかりますか
Posted by みい at 2012年05月16日 03:28
みい さま

この度はコメントを、有難うございます。

六本木「はるの」…、折角コメント書き込みしていただきましたが
残念ながら、石臼の会ブログ管理人の私は知らないお店です。
きっと素敵なお店だったのでしょうね、移転残念ですね。


玉川学園「季彩」の記事を書いた、〜m〜さんが、知っているようなら、
或いは、この書き込みを読んだ方が知っているようなら
もしかしたら、ここのスペースに情報などを寄せてくださるかも知れません。
ですので、御手数ですが石臼の会ブログを時々覗いてみてください。


美味しい御蕎麦が繋いでくれるご縁。嬉しく思います。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
有難うございました。
Posted by 笑門来福 at 2012年05月16日 16:07
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