江戸ソバリエ「七江会」こなもんや三度笠さまから、素晴らしい企画のご案内を頂いた。あの須田町「眠庵」で、店主柳澤さまの「特別課外授業〜ソバ粉」を聞けるという。ご存知の通り、ほぼ毎日予約でいっぱいのお店であるし、ましてや忙しいご主人から、あれやこれやをお聞きできる機会も滅多にないから、そりゃぁ〜もぅ大喜びでお邪魔する事に。
■■蕎麦前
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ソバ粉レクチャーを始める前に、まず腹ごしらえ?という段取り。である。でも、うわぁ〜ドキドキ胸が高鳴って…それに、常時ぼんやりしているこの頭であるのに、大切な話の前に酔ってしまってはもったいない!という思いもあり、私のエネルギー源?の日本酒は自粛。
いや、折角なので猪口に、ほんの1杯ずつ…
などを、あれ?2〜3杯だったかな? ともあれ、誠意を持って節制したと言っておこう。
肴には、「眠庵」の定番を。
おから、豆腐、小松菜のお浸し、岩海苔、たたみ鰯、丸干しイカ、わさび味噌、わさび漬け、蛍烏賊沖漬、チーズ味噌漬け、玉子焼き などの風情は、過去記事の写真をご参照あれ。
牛肉と大根バーボン煮
店主柳澤さまの作ったこの品書きに、日本醤油協会・全国醤油工業協同組合連合会は、和食部門「第5回 醤油使いの匠・審査員特別賞」を、授与したそうだ。
きのこのすり流し
初めていただいた品書き。口解け滑らかで、優しい旨みのある美味しさに、うっとり。
■■蕎麦
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私は熟成蕎麦の食べ比べを予想していたが、この日は、新蕎麦3種類の食べ比べとなった。11月に入ったばかりのこの日、ちょうど輝くような新蕎麦の季節でもあるし、それもまた楽しからずや。
最初に

二枚目 左側半分に
長野県松本産 信濃1号

ほんのりとした甘みと、若々しいながらも奥行きを感じる旨み。これを熟成させるとどうなるんだろう♪〜と、想像を掻き立てられる。3種の中で、一番盛が少なかったのだけれど、これを沢山食べたかったなぁ〜。今日のお気に入り!と勝手に思う。
二枚目 右側半分に
北海道江刺産 キタワセ
新蕎麦らしい香りあり、軽快な旨みありとバランスがとれて、「いよっ!優等生」と声を掛けたい感じ。
「眠庵」では基本的に、同じ臼で同じようにソバ粉を挽くので、ソバ粉の粗さというか製粉の状態は、3種とも似たような状態となる。それを店主柳澤さまが製麺され、塩梅良く茹でると、それぞれがそれぞれに持ち味をグッと前に出してきて、その玄ソバの特徴をクッキリと現す。これが蕎麦好きには堪らない楽しさなのだ。今日の新蕎麦3種の食べ比べも素晴らしかった。
■■蕎麦汁
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過去の「眠庵」訪問記事で、ずっと宿題にしてきた蕎麦汁の話題である。実は、久〜〜〜しぶりに訪れた今回、蕎麦汁の印象が、少し変わった。私が、そうつぶやいていると、お隣に座っておられた「蕎麦人」さまも同感だと。何がどうかわったのかの説明は、これはまた今後の私の宿題とさせて頂きたい。
が、一つだけ、特別課外授業質疑の中で直々にお教え頂いた、独特の方法をチラッと。
キーワードは、「酸化」。極力「酸化」をすすませないように、無酸素状態を維持、密閉するという。また、その「かえし」を作らないという汁作りの方法をお聞きして、蕎麦文化遺産(?と言う言葉があるか?な?)の一人、あの池之端「蓮玉庵」故沢島健太郎さんの「汁」の事を、チラッと思い出した。
■■特別課外授業ソバ粉
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また、その後の質疑応答の時間も含めて、終始にこやかに細やかな配慮をもって会を運営してくださった江戸ソバリエ「七江会」会長はじめ、こなもんや三度笠さま スタッフの皆さま、ご参加の皆さまにも、心よりの感謝を申し上げたい。
有難うございました。
■住所千代田区神田須田町1-16-4■電話03-3251-5300■営業時間昼12:00-14:00(火・木・土のみ)/夜17:30-21:00■定休日日・祝/月・水・金の昼(※不定期な休みも有り)■アクセス東京メトロ銀座線・神田駅6番出口1分/東京メトロ丸の内線・淡路町駅A1出口3分/JR神田駅北口4分・JR秋葉原駅電気街口5分


