鶴首して待った秋の一日。
混雑は覚悟の上、10時に発てば11時着、遅くなっても12時着と高をくくっていた。晩秋の常陸路は、晴れて、秋の風情を色濃く残して鮮やか爽やか。弾む気持ちで、『常陸秋そばフェスティバル2011』の会場近くの交差点まで行ったが、長い車列で渋滞。時刻は11時。内心は予定通りと思った。しかし、ここから長かった。会場まで約2kmを2時間30分要した。
駐車場に着き、車から駆け下り、テント前の行列に並んだ時は14時。目的の「達磨 雪花山房」である。13軒のテント張り蕎麦店の最奥に位置する。ところが、男が一人現れて、列の人数を数え始めた。そして、我われの前まで来て、本日はここでお仕舞いです。売り切れです、と言った。信じられない、チョット待ってくれと言っても後の祭りである。
落胆で力の抜けた体を支えなおし、また列に並ぶ。並んでは蕎麦を食い、並んでは食い。5軒を梯子。会津産、北海道産、栃木産、常陸産などの蕎麦粉を会津山都蕎邑、湯島天神工房、うまい蕎麦を食べる会、常陸喜蕎の会、金砂庵、遊蕎塾などが打っていた。
美味いと思った蕎麦は一軒のみ。鴨汁のぬるいのには辟易。また、蕎麦に風味が無い。器が弁当の型押しポリ容器の形態で、窪みに汁や薬味を入れている。この容器では蕎麦湯が垂れて飲めない。薬味をきらしている店、使用しないけれど・・・。
憤懣やるかたないところへ、見覚えのある顔。人懐っこい笑顔、丸まった背格好。とっさに駆け出し「こんにちは」と声かけた。誰あろう、翁 達磨で知られる高橋名人である。ミーハー的で軽々しくあったが、言葉を交わし、握手してもらった。自分にとって神様も同然の人である。一瞬にして心は爽である。来年、達磨の蕎麦を食べに来よう。目的ができた、と帰路に着く。
〜posted by 奥久慈山荘 宵待庵 〜
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>ここから長かった。会場まで約2kmを2時間30分要した。
>列に並ぶ。並んでは蕎麦を食い、並んでは食い。5軒を梯子。
行列のできる…ですかね。
特に、並んでも食べられなかった時の悲しさは、
想像するだに辛いです。
とくに寒い時期だけに、鴨汁は、ふ〜ふ〜言って食べる
熱々のものを期待する気持ち、良く分かります。
今秋も参加すること数多。しかし、失望と落胆の階段を
上る如し。気落ちして帰ること、残念、無念。
それに引き替え、江戸ソバリエの方々の打つ蕎麦の
なんと真面目で正直なこと。敬服します。
来門笑福様の体当たり(?)体験記を読み、そのエネルギーはどこから来るのか、と常々感心しています。
また、良いニュースを期待しています。
笑門来福様
間違いました。
お詫びと訂正いたします。
いえいえ、どうぞ気になさらないでください。
このブログで本人も自分の名前を間違えて、
笑いのネタになったこともあるくらいです。
それから、
体当たり…は、自覚がありませんでしたが、
もしかすると得意技?だったのかもしれません。
なにせ、この体格ですから。
でも、お褒め頂いたエネルギーの事は、
残念ながらカラータイマーが点滅している今日この頃で、
自信喪失気味です。
これからも、どうぞよろしくご指導くださいますよう
お願いいたします。