■■漫画「そばもん」の33・34話(単行本4巻に収載)には「おかめの心」の題でおかめそばが取り上げられています。
左側の画が漫画に登場するおかめそばです。
おかめそばというとお店ごとに具材、並べ方が異なっているのですが「そばもん」監修者の故藤村和夫氏より生前「本物のおかめそば」を食べる会を開催しようと持ちかけられており、具材についても、細かく伺っておりました。
たまたま、先日築地に出かけたところ、中国産のマツタケが出回り始めており、東京の大塚駅近くにある「江戸ソバリエ認定の店」である「小倉庵」さんに「本物のおかめそば」を拵えてみたいともちかけたところ、快諾(?)して下さり、実行に移しました。
■■具材調達
■■藤村さんからは指定された具材は築地にて調達しました。
三角形の寿司玉という卵焼きや島田湯葉などは東京中でも取り扱う店はほとんどないとのことでした。
■■調理後
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若主人に調理をお願いし、暫くするとフタをかぶせた丼が登場。
早速、フタを取ると(フタはマツタケの匂いをこもらせるための必需品です)初マツタケの香りが漂い、左の写真のようにおかめの顔が現れました。
台となる手打ちの美味しい蕎麦とこの店のお客様とともに育んできた暖かい汁とが融合し、堪能させて貰いました。
参考までに、用いた具材は次の通りです。
顔の部位 | 具材 | 調達先 | 備考 |
額 | 寿司玉(18枚にカットする) | 築地場内:寿司玉青木 | 薄360円 |
髪飾り | 島田湯葉 | 築地場外:角山商店 | 100入り1680円 |
鼻 | マツタケ(生が良い、塩漬けでも可) | 築地場外 | この日は中国産4本800円 |
頬 | 小田原蒲鉾 | お店まかせ | できれば鈴廣 |
なお、おかめそばはもともとマツタケの採れる時期のみに販売される季節限定商品でした。
ついでに、幕末におかめそばを考案した、下谷太田庵さんの看板は、増音の鈴木さんが所有し、多分、江戸川区に寄贈されてようなのですが、機会があれば、きちんと知らべたいなと思っています。
■■付録
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大塚「小倉庵」ではこの日から、江戸野菜農家の作る茄子を使った「甘茄子のなる頃」という蕎麦を販売開始しました。
ふかした茄子に茗荷を載せ冷やがけにしたあっさりとした暑い時期にお奨めしたい一品です。
このほかに、そばがきを焼いてきな粉をまぶし、黒蜜を掛けて食べる「そば団子」をスイーツにいかがですか。
(m)
協力店舗情報:大塚「小倉庵」
■住所東京都豊島区南大塚1-42-8■電話03- 3941-8230■定休日日■営業時間11:30〜20:30■アクセスJR山手線 大塚駅南口 徒歩5分
江戸ソバリエ認定の店(Edo Sobalier Friendly Shop)
お申し出により、手打ち蕎麦体験できるそうです。
お店のHP
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ブログ内大塚「小倉庵」訪問記事
寸分違わず、そっくりそのままですね。
関係者皆さまの熱意が感じられます。凄いです。
それにしても、夏も真っ盛りの今、中国と言えど…もぅ松茸があるのですか。
早いですねぇ。初物も初物、超超はしり
これを調達したのも凄いです。
あちこち、いろいろなところに「よくぞっ!」と感心しました。