江戸ソバリエ倶楽部主催、月に一回概ね第4木曜日に開催されている情報の共有と懇親を目的としたソバリエサロン。特別講演としてこの日の講師は、築地そばアカデミー 井上明学長だ。今まで何度もご著書や各種メディアを通じての情報を目にしてきた あの井上明学長!が、蕎麦打ちの実演もするというので、万年初心者の私ではあるが講座末席に混ぜて頂いた。
あぁ〜それなのに…、あぁ〜もぅ本当に情けない事に、撮ったはずの写真が殆どもどれもこれも、散々であった。手が超高速で動くもんだから…なぁ〜んていい訳しつつ、仕方なしに肝心なところがない酷い写真とメモのみをブログに載せる。
■■39%未満で水回し
■■ 今日は、二八を39%未満の加水だという。いくら「水の入れ過ぎ、ズルだまに注意」ったって、私などは「ぎょ?」となる少ない数字である。どうやって纏まってゆくのか、のしてひび割れないのか?と、見つめる。


私の普通と思っていた水回しでは、
ソバ粉が、粉→パン粉状→ビー玉サイズの粒→ゴルフボール位の大きさの粒→と順に大きく育って?行ってまとめに入る。という手順になるのだが、
井上学長の水回しの印象は、
粉→パン粉状→ギュッっとまとめ であった。体重を上手く利用するのがコツとのこと。


「38.3%〜38.5%位になるのじゃないか」と。「追加した分量も必ず量る」
最大に足しても39%までなのだから…驚く。加水完了の玉を触らせて頂いた所、やはり「硬い」と思ったのが正直な気持ち。「硬かったら、水を足すのは良い。でも、柔らか過ぎて粉を足すのはダメ」「水溶性たんぱく質の力を引き出す最も重要な段階なので、確実な作業をスピードをもって行うことが大切」とのこと。
これをどうやってのすのか。
■■厚さを計ってのすそして切る
■■
「上から見た形に拘っていても仕方がない、均一な厚さにのすのが目的」ということで、厚さのめやすになるプラスティックのスケールが数種類作られており、慣れないうちは、これらのスケールと時々眺め比べつつのしてゆく。

38.3%ほどの加水で作った麺帯の端々には、見ればやはり…ひびが入る。が、しかし、「コレで良い」「どうせ、ひび割れた端の所は食べない」「打ち方の綺麗な蕎麦でなく、食べて美味しい蕎麦を打っている」と力強い解説が入る。美味しい蕎麦は、こうして打つのだと。
打ち粉の使用量は、極々少しで、ほんの一つまみ程。
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切り上がった蕎麦の面持ちは、剛毅朴訥な感じ。
■■仕上がった蕎麦は、90秒目安で茹で上げたものだ。加水率が少なくなればなるほど、麺の中の水分との熱交換に時間がかかるので、茹で時間が増えるのは当然だ。江戸ソバリエ講師であり、江戸蕎麦界のご意見番であった故藤村和夫先生に、「昔しから“生煮えは、釜前の恥”と言ったもんだよ。」と再三口を酸っぱくして教えて頂いた言葉の通り、少なすぎる茹で時間は、良くないと思っており、“コシ”があることと“生煮えで堅い”ことは、まったくの別だと日頃強く思うところであるが、この90秒には、やはりちょっと驚かされた。やはり38%〜39%の加水だとこうなるのだろう。

ギュ〜ッっと締まった蕎麦だった。90秒茹でてあっても、溶けていないというかぁ堅い。築地そばアカデミーでランチの蕎麦をいただくと、本日の蕎麦の割合と加水率を表示してあるけれど、その日の粉によってそれなりの超少加水で作られていたのか。その時その時の粉は見ておらず、表示だけを見ていたので、それがそれなりの超少加水で打たれていたということに、想いが至っておらず、唯単純にそういう粉なんだぁ〜と…お恥ずかしい限り。
■■雑感
■■「いろいろな蕎麦打ちがあるなぁ〜

ともあれ、
次回築地そばアカデミーのランチをいただく時は、もぅ少し心して手繰ることにしよう。
でもソバリエの会員じゃないとだめなのねえ???
こっちはじつは仕事で24日、25日東京へ出ていましたよ〜。
夜は桜庵の主人と二人で思い切りべろん、べ論になるまで飲んでました。話は蕎麦に関すること、思い切り盛り上がりましたよ。
しかしそのあとが・・・・。
桜庵の女将さんに叱られました。シュン・・・・。
しかし、楽しかったですよ。
でも時間がないから蕎麦屋巡りはできなかったなあ・・・次回、秋にということで・・・。
気持もう少し多いか?
なんせ、硬いから?????、美味しいよ。
今は畑から採れたズッキーニの花の天麩羅とたけのこの天麩羅とウドの天麩羅と・・・・・
でへへへ、美味しいです。
でもこの時期は太らないんだなあ〜。
冬より6`痩せましたから。
これぞ農業ダイエット。
いつもコメント有難うございます。
>夜は桜庵の主人と二人で思い切りべろん、べ論になるまで飲んでました。
>話は蕎麦に関すること、思い切り盛り上がりましたよ
・・・
一杯飲みながらの蕎麦談義、楽しそうですねぇ!
盛り上がるのも分かります。
でも、女将に叱られるほど飲みすぎちゃ……(笑)
ハハハ、私、人の事は言えないです。
お互い健康の為にもホドホドに、ということでしょうか(汗)
>追記、家の蕎麦も加水はそんなものかなあ?
>気持もう少し多いか?
えぇ〜っ?39%ですか?
オヤマボクチ(雄山火口)を戻す分が、カウントに入っていないのでは?
>採れたズッキーニの花の天麩羅とたけのこの天麩羅とウドの天麩羅と・・・・
宝の山ですねぇ。美味しそうです。
混ぜるだけですよ。
やはり、つなぎから(ふノリとボクチをあわせる)ところから一度お見せしないと納得しませんかねえ〜。
そしてその蕎麦と蕎麦前は山菜の天麩羅とかきんぴらでお酒は地元「鶴齢」の蔵元から持ってきたものでちょいと口を湿らせて・・・・
家の汁と大量の蕎麦でお腹いっぱいになってもらいましょう。
いつもコメント有難うございます。
>ボクチは戻しません。
>混ぜるだけですよ。
>やはり、つなぎから(ふノリとボクチをあわせる)
乾燥したものを戻して使っているのかと思いました。
こちらで入手する時は、基本的にオヤマボクチ(雄山火口)も
フノリも乾燥状態のものを売っていますから。
何れにしても、玉子にしろ山芋にしろ
生のつなぎを入れる場合は、
混ぜ物の水分量もありますから
正確に計るのが難しいですね。
そば作りの技を磨くだけで研究心が無いですね、
今や簡単に素人でも出来るつなぎを必要としないそば作りの方法がありますよ
ブログで十割そばの作り方を参照
機会があれば特定の人ではなく全国に教えたい
です
この度は、コメントを有難うございます。
>機会があれば特定の人ではなく全国に教えたい
です
とわりそばさまは、生粉打ちの達人なんでしょうか。
製粉の仕方によっては、十割も無難に繋がって打ちやすくなりましたね
私は、いろいろな打ち方を知って、いろいろな蕎麦を手繰ってみたいと思っています。
素人でもできる十割…興味があります。
もし宜しければ、ご紹介くださいませ。
伝承したいと思っています
全国一斉に知らせるにはどんな方法がありますか
この度はコメントを有難うございます。
10年以上も、このブログを読んでいてくださることにも心から感謝します。
頂いたコメントに対し、急遽石臼の会役員で意見交換しましたところ
事務局「今の時代はSNS。動画での配信がオススメです。」
会長「80歳でそんな想いをお持ちとは恐れ入りますね!
SNSで動画の配信、ハードルは高そうですが、それがいいと思います!!」
と意見がでました。
多くの人が楽しく美味しい蕎麦を打てるようになるのは、素晴らしいことですね。
何かのご参考になれば幸いです。
一度石臼の会にお邪魔したいですね
私の打ったそば持っていきたいと思います
いつになるかわかりませんが
この度も、更なるコメントを有難うございます。
>一度石臼の会にお邪魔したいですね
>私の打ったそば持っていきたいと思います
石臼の会では毎月、蕎麦打ち会を開催しております。
とわりそば様にご参加いただけるようならば、特別ゲストとして大歓迎です。
お蕎麦をもっていらっしゃるのではなく
是非、デモンストレーションで十割を打つところをご披露いただければと願います。
次の予定・場所・こちらで用意できる道具など詳細は、別途とわりそば様宛にメールをさせて頂きます。
ご検討の程どうぞよろしくお願いいたします。
工夫のある道具を体験した過去記事も
よかったら読んでみてください。
蕎麦打ちは、奥深く楽しいですね。
「ツルツルファミリー」
http://edosobalier-ishiusu.seesaa.net/article/45777868.html
大の蕎麦好きで、
地元福井県はもとより長野、群馬、栃木と
車でそばの食べ歩きをしてきました、
40歳の頃からそばの旨味について考え
そば打ちをはじめました、
そばの旨さを最大に引き出すためには
打ち方の技術はそれほど重要とは思って
いません、製粉の仕方にあると思います、
製粉のときに皮と身の間の旨味成分を
最大に引き出すことです、
十割そばを打つには最初のこねで決まります
私はそば打ち名人ではありません、
ただ研究心が強いだけです、
そば粉に含まれるデンプンの性質から
試行錯誤し良い方法を発見しました、
ここまで来るのに2年、達成れば
コロンブスの卵です
この度もコメントを有難うございます。
>そばの旨さを最大に引き出すためには
打ち方の技術はそれほど重要とは思って
いません、製粉の仕方にあると思います、
製粉のときに皮と身の間の旨味成分を
最大に引き出すことです、
石臼の会は、名前の通り石臼を使ったり、他の物を工夫したりもし、製粉をして蕎麦打ちをすることも楽しんでおります。
つまり
ソバ栽培→製粉→蕎麦打ち→蕎麦前→蕎麦を手繰る
まで、まるまる楽しもうと勉強しています。
ですので、
とわりそば様の仰ることの意味も良く分かります。
私個人も、「製粉のときに皮と身の間の旨味成分」そのあたりが、蕎麦の一番美味しい部分であると確信しておりますので
それを最大限に生かす製粉と蕎麦打ちの仕方を知り体得したいと願っています。
是非是非、コロンブスの卵にあたるその良い方法を、ご教示いただければ幸いです。