名刺の整理をしていたら、先頃何気なくいただいたイベント蕎麦の実店舗が、福島双葉郡富岡町にあるらしいと分かり、元気にがんばっている方々の姿が嬉しくって、今頃になってアップしてみた。
■■オルガンイベント店舗
■■子供の日に、幕張メッセで開催された某催しに行った。結果として朝11時前から、最後は…えぇ〜っと21時頃だったかな…まで、ずぅ〜っと会場にいたので、小腹ふさぎに、ちょっとしたものをアレコレと食べる。
並んでいる10店舗の扱う料理は、まぁ〜俗に言うところの「JAM飯」「フェス飯」?含むあれこれで、ジャンルも値段もいろいろ。ハンバーガー、ハワイアン、創作タイ料理、金沢カレー、ヨーロピアンパブ、つけ麺、スペイン料理、無国籍ありで、五浦ハム(ハム焼)やら、クレープ、クリームチーズ入りプレッツエルありで、要するに何でもありありである。どうでも良いことだが、何故か複数の店で、同じバドワイザーを同一価格で扱っており、結局、どこで何杯飲んだか分からなくなるようになっているのか?「他の色はないのね〜
♪ 若干飲んでみたい♪
」


が、しかし、兎に角。
ずらりと並んだ店舗看板?の中に、「鶏汁そば」の文字を見て思い出したのが、山形の“肉蕎麦”だ。山形では、肉と言ったら「鶏」だそうで、元々は卵を産めなくなった廃鶏肉の活用で、昭和20年代後半に生まれた山形ではお馴染のメニューであると、以前江戸ソバリエ仲間に解説していただいた。山形では、通常のものを「肉そば」、鶏肉大盛りのものを「鶏そば」と呼んだ店があったとも。だから、この「鶏汁そば」は、山形由来なのか?と想像した訳だ。(ほんとうは、こちらは福島のお店だった。この繋がり、類似具合、土地の関係を今後手繰ってみたい。)そう思うと、私としては、これも食べない訳にはいかないではないか。(のかな?)

ということで、
妙に名前が長い?けれど、
手打ちそば・じっくり煮込んだ鶏出汁たっぷり「鶏汁そば」¥700.-を頂いた。
裏に小さな子供もチラリと見えた店舗スタッフを見渡しても、客席を見渡しても、若い!(イベント主催者は前説で、前日までと比べて、この日は大人比率がとても高い…などと言ってはいたが、でも、ね。)その客層に合わせているのか、或いは、ひと汗かいて塩分を欲するようになるとの予想からか、かけ汁は少々塩辛めで若者仕様。
そのかけ汁が、しっかり熱々か、或いは、きちんと冷えていると、もっと良かったのだけれど、イベント店舗の厨房施設の宿命なのか、薄い使い捨てのプラスティック容器を使う都合上、安全面を考慮し致し方ないのか、ちょっと中途半端な温度であることが気になった。しかし、どぉ〜んと乗った鶏肉は、思ったよりも大き目でボリューム感があったし、香ばしく焼き色を付けてあるのも、良かった。
■■オルガン実店舗
■■
こちらの未来食堂「オルガン」という店の実店舗は、そもそも世田谷上野毛で、故郷福島の食材を使って営業していた飲食店らしいのだが、地産地消で天然醸造の味噌や醤油等で調理した料理を提供したいと、震災前に福島県双葉町に店を移転したらしい。しかし、そこで今回の東日本大震災である。見つけたこのお店のブログは、あの3月から更新されていない。
上野毛時代から、方々のイベントに店をだしていたようであるから、今回の幕張メッセへの出店も、しごく当たり前の自然な営業形態なのであろうが、今、この時に、被災しながらに、いつもの暮らしをしようと頑張っていらっしゃる姿にも、心よりのエールを送りたい。
近未来食堂
オルガン
■住所福島県双葉郡富岡町中央1−44 セントラルビル2F (福島第一原発から10km圏内)■tel&fax 0240-22-4846 ■営業時間平日:18:00〜25:00(LO 24:30)/土曜:12:00〜25:00(LO 24:30)/休日:日曜