例によって、第134回 越後屋寄席に行ってきた。
隔月第二木曜日に開催される、落語と変わり蕎麦を楽しめる会だ。
今回は「桜切り蕎麦」
桜切り蕎麦 越後屋正面
日 時:5月11日(木) 18時45分〜20時45分
場 所:無識庵「越後屋」別館2F
東京都北区王子本町1−21−4
(JR京浜東北線東京メトロ南北線 王子駅下車徒歩5分)
木戸銭:2500円出 演:柳家さん生 「大山詣り」
長屋の連中で大山詣りに行くことに。腹を立てたら罰金、喧嘩や乱暴をはたらいた者は、髷を切って坊主になるという厳しい約束を交わして 出発。楽しい旅になるはずだった。ところが、参詣も無事に済ませ明日は江戸というところまできて、酒乱の熊五郎が、一騒動起こし怒った仲間に約束通り髷をそり落とされる。一人坊主頭にされた熊五郎が仕掛けた大芝居で、留守番をしていた長屋の女将さん達も・・・。
先達の「お山は無事で、帰ってくれば、みんなおケガ(毛が)なくて目出度い」となる。
江戸の夏の風物詩的行事を題材に、なんだか柳家さん生自身も楽しそうに、それでいてスリリングに噺が進んで、最後に「なるほどね」とにんまりと笑わせてくれたぁ。
柳家甚語楼 「王子の狐」
王子・飛鳥山近辺は、よく落語の舞台となった江戸の行楽地だった。ちょうど「越後屋」の裏手を下ったところにある「扇屋」といえば、江戸時代もちょっと名の通った(明治天皇は二度訪れたとか?)店。そこで、人間が狐を騙して、まんまと一杯やる。それを聞いた「扇屋」店主が、王子稲荷のお狐様に侘びを入れに行く、「扇屋」のPR落語として作られた噺らしい。化かした男も・・・一番怖いのは人間様ですね。ご当地ソングならぬ、ご当地噺を、明治41年創業の王子「越後屋」で聞くとは、まったくもってオツなもの。柳家甚語楼襲名後初の越後屋で、この噺を持ってくるのは、客へのサービスか、本人のこだわりか。この日この会に参加してよかったぁ。
生ねん 「桃太郎」
就寝前のヒネタ子供と、その子を寝かしつけたい無垢な大人の昔話「桃太郎」を挟んだ遣り取り。今も昔も、どこにでも転がったネタが落語になるんですねぇ。
さて、
この日の変わり蕎麦は、「桜切り蕎麦」。桜茶(お祝いの時に出る塩漬けの桜の花、アレです。塩分調節した後、ミキサーにかけて)煉り込んだ薄紅色というか・・・淡〜い淡〜い色の細打ち麺。
桜の香りが口いっぱいに広がり、早春のウキウキ感が蘇える。しかし、桜の花の香りと言うのは、適切でないかもしれない。ちょうど桜餅を食べた時のような、あの桜の葉の香り。桜餅を食べた経験のある人には、あれが桜の香りですから。塩蔵桜葉を使っても、ほぼ同じ味ですよね?
坂場店主の解説によれば、当然のことながら、混ぜる具によって、合わさった時の蕎麦粉の感触もちがい出来上がりを想定しつつ、水分量なども調節するとのこと。「例えば、今日の桜は、塩分が蕎麦粉に粘りを与えてくれてよく繋がる。抹茶を煉り込んだときは、麺がギュッとしまるよ。など・・・特性を楽しみつつ打つのが面白いんだ、コレがまたね。」と仰っておりました。
これを、お汁でなく塩で食べるのが当日の坂場店主からのおすすめの食べ方。私は、塩で蕎麦を食べるのは初体験で、「へぇ〜〜」とばかりに、お汁と塩の両方試してみたが、塩の方が、より桜の香りを強く感じ麺の甘みも強くなった。ちょうど西瓜に塩をつけて食べると甘味が増すのと同じようだ。おすすめ通り塩に軍配が上がったように思った。
塩梅で軍配とは、之いいかに・・・♪ふぉふぉふぉ。ぇ?座布団一枚返せって?こりゃ失礼しました。お後がよろしいようで・・・
王子「越後屋」 2006年11月9日の記事を読む
王子「越後屋」 2006年7月15日の記事を読む
王子「越後屋」 2006年5月2日の記事を読む
霞の会ブログへのリンク貼り付け
ありがとうございます。
越後屋さんへは暫くお邪魔できて
いません。今月もほかの会と重なり
出席できなくて残念です。
皆様へ宜しくお伝えください
前島です
コメント有難うございます。
私は13日(木)に、恒例の越後屋寄席に行って来ます。
なかなか、お会いできないのは残念ですが、
今後とも蕎麦もブログも、どうぞご指導ください。