2010年10月06日

駒込「手打ちそば 玉江」

幸せな事に、とある企画に呼んで頂き伺った。なにしろ、運よく予約受付してもらっても、1〜2年先に順番が回ってくるようなお店である。そこで「昨日入った新そばですよ」とせいろを出して頂いたのだから、これを幸せと言わず何と言う?



蕎麦
   

駒込「玉江」焙りわかめ&ほいろ.jpg


焙りわかめ
島根県産の板わかめを、大きな焙炉(ほいろ)で、更にパリッとさせて…うぅ〜〜ん美味しい。 
「焙りわかめ1〜2口:日本酒1合」の関係が成り立ちそうな気が…でも、我慢。





駒込「玉江」そばクレープ .jpg


そばクレープ
特製肉味噌、葱、スプラウト、胡瓜、錦糸卵を適宜巻いて食べる。
しっとりと焼きあげられたそばクレープと、コクのある肉味噌の相性がとてもよく、何枚でも食べたくなる。ちょっと一杯の肴にもよさそう…なんだけれど…なんとか我慢。




駒込「玉江」せいろ.JPG

せいろ
北海道・幌加内産キタワセ種、美しい二八の細打ちの蕎麦。
辛汁は、すっきりしていて円やか。

薬味には、辛み大根とねぎ。


ご主人自らテーブルに運んでくださったせいろを見た瞬間、手間を掛け丁寧に拵えられた蕎麦だ、と感じた。初めに「辛汁で食べる前に、ちょっとこちらを、どうぞ」と、ほんのり薄紅色をした広島の藻塩を添えてくださったので、喜んで試してみると、藻塩のやわらかな塩味で、蕎麦のほのかな甘みが一層ひきたち、新そばらしい青々とした若い香りも存分に楽しめた。



蕎麦湯は、釜の湯のごく自然なもの。




蕎麦後
    (そばぁ〜と?デザート)

駒込「玉江」レモンリキュールジュレ.jpg



レモンリキュール・ジュレ
爽やかなレモンの酸味とほんのり苦味のあるジュレに、そば茶がパラパラっとトッピングされている。

口の中で全く違う2種類の食感が楽しく、さっぱりクリアーな大人のデザート。








宿根ソバ
 
見送りに出て下さったご主人が、お店の前に植えてある宿根ソバを指して「やっと花が咲いてきたんですよ」と教えて下さった。見ればこん盛りと茂った中に、小さな小さな白い花がポツリポツリと。花の盛りはこれからだそうだ。株の根元は、いかにも宿根で、本当にまるで「木」のようにがっしりとしていた。地上部分は冬になると枯れてしまうが、地下部分には太くたくましい根を残しており、春になると再び芽を出す多年草だからだろう。

駒込「玉江」 宿根ソバ.jpg 


私は、宿根ソバで打ったものを食べてみたいと思ったこともあるが、残念なことに、成熟する前にパラパラと脱粒してしまうらしく、粉にして利用することは、なかなか難儀だと聞いた。

だから何かに使うとすれば、根と茎を肝炎・胃痛に、葉を豊富なルチンの効用を期待して、毛細血管の強化・動脈硬化症・高血圧症にと、漢方薬的に使うとな。

まぁ〜それよりも健康野菜のようにして、葉や茎を食べれば良いのではないか? ということで、ご主人にお許し頂いて、葉を一枚食べてみた。すこ〜しエグミがあって、咬んでいると極々僅かに粘りも出た。なかなかイケるような気もする。いかにも体に良さそう?なんだか効きそう(いったいあなたの何に?と言うなかれ)である。


普段我々が食べている普通ソバや、韃靼ソバは、一年草だから、ソバは植物学的に大別してみると3種あることになる。宿根だけが、多年草で野生種として生き残ったことの不思議を、誰かに教えて貰いたい。
あぁ〜毎日、教えて貰いたい事ばかりが山積みである。





こちらのお店を訪問したい方は、まず電話で交渉である。そして、めでたくその日が来たならば、必ず地図を持ってでかけよう。初めて訪れるのに住宅街の中のお店は、見つけ辛い。

穏やかで親切なご主人の繰り出す、素晴らしい蕎麦。これを、絶対ゆっくりとコースで頂きたいっ!!!強く願えば、希望が叶う!! といいな。

ごちそうさまでした。



そうそう、おまけ情報として「玉江」は、主催:東京商工会議所文京支部 共催:文京区産業連合会/文京区商店街連合会/文京区観光協会が、選定した2010食の文京ブランド100で、「特別賞」の「1」に選ばれている。ちなみに、「2」は、ミシュランで星をもらっている日本料理 一二三庵が続き、特別賞は「5」まである。
今年の100選の中の蕎麦関連は、他に「池の端 藪蕎麦」「肴町 長寿庵」「進開屋」「蕎麦切 森の」「手打古式蕎麦」「手打そば 田奈部」「夢境庵」「にしんそば やぐ羅」などがある。



■住所文京区本駒込5-34-6 ■電話そば工房03-5814-0955/予約専用03-5814-0977/事務局03-3828-0654 ■営業時間完全予約制である為に、概ねお昼の時間〜夜の時間までをご相談にて。■定休日不定 ■アクセスJR駒込駅東口徒歩9分、東京メトロ南北線 駒込駅徒歩10


■蕎麦打ち体験教室
完全予約制  材料費共3500
二八のそばを5人分打って持ち帰り。試食もできる。

■手打ち蕎麦用具販売 こね鉢 麺棒 のし板 小間板 切り板 包丁 ブラシ その他 オリジナル製品を製作。特に麺棒は、吟味した木材を十分に天然乾燥をして加工したものを取りそろえている。



   次項有の日の駒込「玉江」2010年11月22日の記事
posted by 笑門来福 at 19:56| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 文京・墨田・台東区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
最近、お店情報がいっぱい・・・。
食欲の秋ですかねえ〜?

こちらも稲刈りが今日か明日で終わります。
9月20日から始まって・・・なんとか終わります。

今は東京へ蕎麦を食べる旅のために体を絞ってます。
Posted by iwana at 2010年10月07日 06:19
iwanaさま

いつもコメント有難うございます。

>こちらも稲刈りが今日か明日で終わります。
お疲れ様です。
魚沼産新米は、美味しいでしょうねぇ!!
正真正銘、実りの秋を実感しますね。


>食欲の秋ですかねえ〜?
そ、そ、そうです。
その結果、太っ…いえ、そのぉ言いたくもないですが、
恥ずかしいながら当然の結果として…です。


>今は東京へ蕎麦を食べる旅のために体を絞ってます。
えっ?なんと!食欲の秋に強い意志を示そうとなさっている!
iwana さまの爪の垢を貰わねばなりません。
Posted by 笑門来福 at 2010年10月07日 07:42
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