日本橋で用事を済ませた夕暮れ、店先に飾られた七夕の笹飾りに誘われて、暖簾をくぐる。ずぅ〜〜と以前、石臼の会総会の会場となった?っけな?あれ?兎に角、何かの集まりに2階の座敷を使わせて頂いた記憶がある。

奥にちらりと、七夕飾りが見える。
「やぶそば」の呼称は、根津団子坂にあった「蔦屋」を源流とし、その後「かんだやぶ」を中心として受け継がれた屋号である。もともと古くから蕎麦屋として創業していたらしい「伊豆本」、は、明治15年に「藪」の暖簾の中に包含される際、「伊豆」の名前を残し「藪伊豆」としたという。ということで、平成8年京橋から日本橋に移転してきた「藪伊豆総本店」も、藪系列古参の一店である。
(藪系列のお蕎麦屋さんは藪睦会を結成している。また、藪睦会とは別に、藪御三家といえば、かんだやぶ(本家)・並木藪・池之端藪とも言われている。)
■■落語
■この日は、落語を聞いた訳ではない。しかし、いつも蕎麦屋で落語の王子「越後屋寄席」を楽しみにして応援している私としては、こちらもまた、応援したい気分に。
ここ藪伊豆総本店でも、落語と蕎麦の会を開催している。
今後の柳家花縁の会は、7月17日(土)・9月4日(土)・10月30日(土)。昼前11時半から蕎麦懐石付きで5000円だそうだ。かなり早めに予約手配をしないと、席の確保ができないらしい。そこで、更に若手。藪伊豆土曜寄席と称して、立川こしら7月10日(土)15時〜蕎麦付き3000円、鈴々舎風車8月21日(土)15時〜1700円(蕎麦なし料金。落語の後に「おアトセット」が別料金であるそうだ。)と、女将さんによれば、これら若手の会も含め、ほぼ一月に一回開催予定だと御案内いただいた。是非一度、土曜寄席にも伺ってみたい。
で、やっと
■■蕎麦前
■■ 夏の陽は長く、5時はまだまだカンカンと明るく暑い。しかし七夕飾りを見れば、もぅ〜ゆるゆると始めても許されそうな風情であり…なぁ〜んて、理由などどうとでも。取り合えず、恵比寿ビール(中瓶)¥630.-である。お通しに蕎麦味噌が付いた。

稚鮎の天ぷら(1尾)¥273.
アマゴ(
添えのレモンや塩の器と良く大きさを比べて見てくだされ、稚魚だけに、本当にちっちゃいぞぉ〜。アユのほろ苦さは、小さくても美味しい。

自家製玉子焼¥735.
江戸前の甘〜い玉子焼き。大根おろしと生醤油で、グンと美味しさが引き立つ。

とろろ芋(千葉・多古町)¥525.
強い粘り気っ!お・い・し・い。

みつばの生わさび和え¥630.
シャキシャキ 三つ葉の香りが、大好き。
白く見えるのは、練りものの細切りで、
山葵の爽やかさが、日本酒にバッチリ。
他には
盛岡・菊の司酒造 大吟醸てづくり七福神¥998
純米吟醸 白鷹¥893.
茨城・青木酒造 本醸造十大¥580.
を、各1合。

冷酒は、片口と江戸切子猪口で、常温は、土物の徳利と猪口を、当然?酒器を毎回新しくしてくださる。
■■〆蕎麦
■■ お店のHPによれば、店の前庭の粉挽き小屋で毎日朝と夕方の二回、その日のうちに蟻巣(アリス)石臼で挽いたソバ粉をその日のうちに打って、提供しているという。二八とのこと。汁は、宗田節と鯖節を独自の配合にした辛汁と甘汁だそうだ。

せいろそば¥480
細打ち、やや硬めの茹で具合。
香味は、大人しい。
薬味は、ねぎと山葵。
辛汁は、辛めで重たくない。

¥480です。¥480!!!
です。です。です。

かけそば¥630.
色の濃い少し甘めの懐かしい感じの甘汁。
トッピングなし(つい、先日の竹やぶ思い出すな)、横に流れる形の麺が美しい。薬味は、小皿にねぎ、卓上に七色。
せいろ よりも、かけの方が好き…かも。

この日、頂かなかった品書きに、あの佐伯チズさんお薦めの美肌メニュー「胡麻蕎麦」¥1260.-というのがあった。
食材などが、「美肌食」(佐伯チズ著・講談社2005年)に合致するらしい。
見るからに聞くからに、効きそうな感じがして…次回は是非これを頂こうっと。えっ?もぅ遅いって。

ということで、
何と言っても、接客が素晴らしい。日頃私は、接客こそが、名店の第一の条件ではないかと勝手に思い込んでいるが、こちらの女将さん?かな?(いつも和服なんだろうか?この日も、絽を涼やかにお召しになって素敵)や花番さんの接客は、本当に素晴らしい! 敷居の高そうな店構えにドキドキし、親切に案内されてホッと一息つき、品書きのコストパフォーマンスにも安堵し、気さくなのに丁寧な対応で、是非また来たいと思えるお店だ。
あっ、そうそう。卓上にあった短冊に



■住所中央区日本橋3-15-7■電話03-3242-1240■営業時間 (昼)月〜金 11:00〜15:00/(夜)月〜木17:00〜22:00 ・金17:00〜22:30 ・土11:00〜20:00まで休憩無しで営業■定休日日祝■アクセス東京メトロ・都営地下鉄 日本橋駅 徒歩4分
蕎麦だ〜ィ好きな僕ちゃんとしてはメモメモメモ
( ._.)φ
最近はそばつゆの勉強もしてます。
奥が深すぎて楽しい〜。\(⌒ー⌒)/
藪伊豆さんが京橋から日本橋に移転して来た頃は未だ背が低かった入口脇の植え込みも、今ではすっかり背が高くなって周囲のビル街に溶け込んで老舗らしい構えになっています、昼に夜に、また日本橋三丁目の町内会では3階の大広間を使わせてもらった事も有りましたので、思い出深いお店です、機会が有りましたら落語会が有る日に出掛けたいと思っています。 龍成
ヤマメとアマゴは違う種類の渓魚です。アマゴには魚体の側線にきれいな朱点が並んでいるのが特徴で、日本でも西に棲息している魚です。ヤマメは全国的にいますが。
味は、アマゴの方が繊細で身も柔らかく、クリーミーな感じ。
それにしてもせいろの値段、驚きですね。
渓流釣りについて相当勉強をされておられるご様子、釣り経歴も豊かなベテラン釣師の方だとお見受けいたします。
私の専門は渓流釣りでは有りませんが、釣りが好きで釣れた魚の感触、魚体の美しさに魅せられて、色彩カラー美術魚拓にのめり込んだ時期が有りました。
釣、魚拓を忘れた訳ではありませんが現在は蕎麦に夢中で取り組んでおります。
蕎麦の食べ歩き、蕎麦打ちをはじめ広く蕎麦に関連する蘊蓄を蓄えたいと考えております。
高が蕎麦、されど蕎麦で、蕎麦も奥が深いものです、よしみ様も一度「石臼の会」の例会にお顔を見せて下さいませんか、せいろ蕎麦の高い理由が分かるかも知れませんよ・・・
龍成
いつもコメント有難うございます。
>最近はそばつゆの勉強もしてます。
そうですか、蕎麦汁も。
iwanaさまのところのお蕎麦と、相性がいいお汁の組み合わせ、
まだ頂いたことはありませんが、どんなかなぁ…なんて
想像するのも楽しいですね。
この度は、コメントを有難うございます。
>ヤマメとアマゴは違う種類の渓魚です。
そうだったのですか。
実は、お店のHPの品書きのところから、コピペしたのですが…さっそく本文を少々直します。
教えて頂き、有難うございます。
>アマゴには魚体の側線にきれいな朱点が並…
>味は、アマゴの方が繊細で身も柔らかく、クリーミーな感じ。
頂いたものに朱色の点があったかどうか…???
天麩羅の衣の下にグレーや黒の点が並んでいたような気がするのですが…朱色は…。
でも、味はクリーミーだった気がします。
なにせ稚魚でして、全長?が4cm位でした。
その半分の2cmが私の食べた分量で、しっぽの部分が5mm位あったから…
なんて言い訳をしてしまいますが、
つまりほんの一口食べただけで…
と、これも
どうにも心もとない記憶で、お恥ずかしい限りです。
私が食べたのは果たして、ヤマメだったのか、アマゴだったのか!謎が残ります。
勉強しなくてはならないことが、山積しております。
今後ともどうぞよろしくご指導ください。
そしてところで、よしみさま
私も並木の「おかめそば、ラブ」です。
そして、見渡す限りのよしみさまの写真は、
本当に美味しそうですね。
思わず「毎日、豪快に美味しそうな物食べてるなぁ」と、つぶやいてしまいました。
有難うございました。
いつもコメント有難うございます。
何故か奇跡的に?この藪伊豆記事にコメントくださった方全員が、
魚や釣りに精通している方で、私びっくりしております。
皆さまの知識のおこぼれを是非頂戴したく思います。
どうぞよろしくご指導ください。
とりあえずアマゴとヤマメが違う渓魚だと認識して頂けて幸いです。
天然魚ですとこのサイズではリリースですので、養殖だと思われます。でも、食べると稚魚は本当においしいんですよね。
コメント有難うございます。
>まだこの頃にはアマゴの朱点は鮮明ではないかもしれませんね。
>4センチくらいだと、判別は難しいかも。
いやぁ〜40cmあっても、私には判別できません…。
でも、味はとても美味しくって、5尾は食べたい気がしました。
>ヤマメやイワナ、アマゴは、鮭科の魚です。
鮭とマスの違いも私実は…。(^_^;)
そもそも、
マスが川に居続けて、サケは海に出る…と、子供のころからずっと思っていたのですが。
同じマスでも、外洋にでて大きくなって帰ってくる者がいると
先日TVで見て、「?」と思っていたので、
イワナとヤマメも、更にアマゴも、鮭も…です。
有難うございました。
釣り好き=蕎麦好きが多いような気がします。
春夏は農業と渓流釣りで営み、冬は蕎麦屋で営み貧乏でものんびりと生きている毎日です。
欲を言えば、蕎麦をもっと極めたい、魚野川にもと魚を増やして釣りを楽しみたいと言ったところでしょうか?
あとですね・・・。綺麗な嫁さんが欲しいのですが・・・松下奈緒みたいな(ゲゲゲの女房主演中)
いつもコメント有難うございます。
>私自信「HFS魚野川」という団体を主宰しております。
はい。iwanaさまのお名前からも、きっと熱い想いを持って、
熱心に活動なさっているのだろうと想像しています。
何故か?たまたま?この藪伊豆さんの記事に対して
魚・釣りのスペシャリストが、揃ってコメントを寄せてくださったことを嬉しく思います。
最初は、記事中の魚の名前に反応してくださったのかと思いましたが…真相やいかに。
>釣り好き=蕎麦好きが多いような気がします。
そうかもしれませんね。
何故か木工好きも多いようです。
共通点があるのでしょう、きっと。
>あとですね・・・。綺麗な嫁さんが欲しいのですが・・・松下奈緒みたいな(ゲゲゲの女房主演中)
番組を、まだ見たことがないのですが、きっと素敵な女優さんなんでしょうね。
お嫁さん…素敵な方が見つかるといいですね。iwanaさまの健闘を祈ります。
女将さんのブログも面白かったです。
お店は接客がいちばん。本当にまたいきたくなりますね。すぐ何軒かの女将さんの顔が浮かびます。
取材の写真がすごくいいですが…なにか?
また、楽しみにしています。
いつもコメント有難うございます。
>お店は接客がいちばん。本当にまたいきたくなりますね。
ですよね。素敵なお店は、絶対にお店の方が親切で素敵で、
居心地が良いですよね。
>取材の写真がすごくいいですが…なにか?
ぉっ!本当ですかっ?!
写真の下手糞さも、いつも失笑の的ですが…
偶に何かの具合で、普通に撮れるのでしょうか?
嬉しいです。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
どうもありがとう存じます。
一つの記事にこんなに一杯コメントが寄せられているとは存じませんでした。
ヤマメとアマゴの天ぷらはもう終了しまして、
今は、夏野菜と穴子の天せいろをお出ししていますが、それよりも「クルミと胡麻のすり流しせいろ」というメニューが実は人気です。
笑門来福さま、iwanaさま、龍成様、よしみさま、ソバスキーさま、
またどうぞ、お店にお立ち寄りくださいませ。
皆さまのお越しを心よりお待ちいたしております。
お客様から指摘されまして
よその方のブログの中で自分の名前を間違えるなんて
お恥ずかしいかぎりです…
この度は、コメントを有難うございます。
>クルミと胡麻のすり流しせいろ
とても♪美味しそうですね。
私は、クルミも胡麻も大好きなので、是非頂いてみたいメニューです。
あぁ〜、でも穴子天も大好きで…、迷ってしまいます。
両方とも魅力的ですね。
ところで、
「藪」の団扇は、まだありますでしょうか?
あの懐かしい感じの角型の方が欲しいのですが…
大急ぎで伺わなくては、なくなってしまいますね。
店名の漢字の変換ミス、ご連絡頂きありがとうございます。
私もうっかりそのまま気付かず…時々やります。
パソコンを使っている人は、皆経験があるのでは?
ということで御名前、直しておきます。
有難うございました。