今回のソバ博士のそば講座講師はスロベニア国立リュベリヤーナ大学のイワン・クレフト教授。
クレフト教授は神戸学院大学の客員教授も兼ねており、同大の池田栄養学部教授の招聘により来日中のところを、日程を都合して臨時講座開催にこぎつけた次第。
変わった蕎麦料理を食べさせて下さるとの誘いにつられて参加してきました。
当日の次第は
1.講義開始以前に「シャット」の生地調整
2.講義「ヨーロッパに於ける蕎麦の栽培と利用」
3.「ポレンタ(Polenta)」調理と試食
前夜神戸にて、粗挽きとうもろこし粉+蕎麦粉+チーズを練り、ひと晩寝かせておいたたものを、5mm位の薄切りにし、フライパンで焼き、クリームチーズなどを塗って食べる。このような蕎麦料理があるのかと感心する。
4.「ヂガンチ(ジガンツィ:Ziganci)」調理と試食
蕎麦粉にゆっくり湯を加え蕎麦掻き状にする。塩少々とバターを適量加えるが、日本の蕎麦掻きのように一気に混ぜることは行わない。最後には小さな団子状になる。
洋風蕎麦掻きとはこんなものかしら、高崎の「おおの」さんというお店の「チーズ風味蕎麦掻き」の遠縁かなと思う。
5.「蕎麦粉入りパン」試食
主催者が京都にて入手した50%蕎麦粉を入れたパンや蕎麦粉の入った生地にクルミやプルーンを入れたパンを試食する。ボソボソとした食感はやむをえないのが、蕎麦と聞いただけで口にしてしまう。
クレフト教授はこの間、脇目も振らずせっせと料理をこしらえて下さる。
6.「シャット(Ciatto)」調理と試食
講義前に調整していた生地(蕎麦粉+小麦粉を水に溶きイーストを加えて発酵させたもの)に角切りした熟成チーズを入れ、チーズの各片に生地をまぶしたのち、油で揚げる。
小粒アメリカンドッグのチーズ入り。ただし生地の甘さ控えめというところ。
生地が余ったので、生地だけのシャットも登場する。こちらもあっさりしてまた良し。
以上で、珍しい蕎麦の料理を楽しく試食している間に時間はどんどん経過してしまった。
この間、クレフト教授は、蕎麦料理の調理人として楽しげに振るまってくださったのではあるが、本業は、タスマニアでのソバ栽培に関する技術指導、世界蕎麦シンポジウムの開催者、国際蕎麦学会誌「Phagopyrum」の初代編集長など国際的に多大な貢献をなさっている畏れ多い先生であるはずのだが。
なお、ソバ博士のそば講座は今年も種まきの時期からスタートする予定で準備中のことです。
興味のある方はこちらをご覧下さい。(m)
2010年04月19日
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うわ〜、美味しそうだなあ!
そばって、いろいろな形に出来ますよね。
麺と言うかたちだけでなく、もっと違う形でも味わいたい。
でもやっぱり蕎麦切が一番好き。
ただの食いしん坊でした。
ポレンタもヂガンチも、蕎麦掻きですね。
人間考えることは、どこも同じようなものなんでしょうかぁ。
日本の蕎麦掻きにも、同じように硬めに作って整形したものと、ドロっとしたものがありますが
私は、特に出来たて熱々でトロッとした物に目がありません。
世界の、食いしん坊万歳!(あれ?どこかで聞いたような…)
なんとなく解っていました。
で蕎麦栽培ばかりでなく、私お百姓名な者ですから野菜も作るんです。ズキッキー二、茄子、とうもろこし、じゃがいも、さといも、大根、ねぎ、
・・・まだまだあるのです。
どこかで「食を考える会」でもしましょうか?
今朝も寒かったぁ…ということもあって、
>…野菜も作るんです。
>ズキッキー二、茄子、とうもろこし、じゃがいも、さといも、大根、ねぎ、
・・・まだまだあるのです。
この天候不順では、生産者の方も大変でしょう。
それに伴い東京では、野菜が高騰していて、
普通のキャベツが1玉450円、長ねぎ1本150円、ズッキーニ1本200円…位で、これまた大変です。
昨日読んだ長期予報では、この夏 東北北海道で”冷夏の恐れ有り”とか。
となると日照不足でソバの生育も心配ですよね。
>どこかで「食を考える会」でもしましょうか?
ほんと、皆で考えてゆかないと、美食にうつつを抜かしている場合じゃぁないかもしれませんね。