♪灯りをつけましょ ♪ぼんぼりにぃ〜♪
と、思わず口遊む 穏やかな春の陽、神田「まつや」の 本日3月3日限定 雛そば“くさきり” -を手繰ってきた。
■■蕎麦前
■■
「何故、陽の高いうちから飲む酒は、効くのでしょうかねぇ?」などと、誠に幸せな疑問をいつまでも反芻しながら、ちびちびと始めたのは、13時過ぎ。店内は、ゆっくり飲ませて頂いても座席に まぁ〜支障のないような込み具合。
ちらっと見えてる
奥は、湯葉刺し
手前が、鰊
パリッ パリッ♪香る
焼のり
これ、なんでしょう?
海苔や大根を少し持ち上げると
ホラね♪
鳥わさ…です。
■■〆蕎麦
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さて今日のお目当ては、雛そば 「くさきり」¥850.-
写真に麺の若草色が、ちゃんと写るだろうか?少し青臭いようなほろ苦い香りが手繰ると直ぐに、ふわぁ〜っと広がった。あぁ〜草餅の香り、いや違ったヨ・モ・ギの香り。「まつや」の濃い汁にもよく合う。とても美味しい。
ご一緒させて頂いた方の解説によると〜〜
なんでも、桃の節句に「蓬切り」を供えることについては、新島繁著「そば歳時記」の3月の欄「雛そば」という項目に解説があるそうだ。蓬の香りは、邪気を払う力があると考えられた為で、もともとは菱餅に使われていたことからきている。と教えてくれた。
桃の節句というと、桃色…ピンク色のイメージであったが、
へぇ〜。と、感心したので少し調べてみると。
江戸時代には、その菱餅が既に桃の節句のものであったらしく、このブログでも度々でてくる「守貞漫稿」に、大坂・京都・江戸での形や原料(蓬や他の緑色の食材)の記載が残っている。もともと中国で、蓬(よもぎ)に毒気、邪気を払う力があり、食べれば寿命も延びると信じられていたので、日本にもその考え方が受け継がれ、日本の祭事にも蓬を邪気払いに使ったようだ。ということで、今でも桃の節句では、雛そばや菱餅に。端午の節句では、粽や柏餅に使われているし、菖蒲と一緒に蓬を束ねて菖蒲湯にしたり、同じようなものを軒下に吊るす風習が残っている地方もあるらしい。
理由を知り、こうして桃の節句に「くさきり(蓬そば)」を手繰ると、なんだかとても有難く、長生きできそうな気持ちになってきた。あと何年生きると長生きと言うのかは分からないが、(もぅ十分に長生きしていると言われたら…どうしよう) まっ 兎に角、暫くは…大丈夫でしょう。
■■おまけの蕎麦後
■■ そばぁ〜と
江戸ソバリエ「石臼の会」仲間のあんころりんさんが、最初に言いだしたのだろうか?この「蕎麦後(そばぁ〜と)」という言い方は?…兎に角、デザートである。 普通であれば、「もう一軒行きましょうか?」となれば、更にお酒か お茶などに流れる。しかし今思えば…この日私は、草餅の皮を食べて餡を食べていないような心持であったのだろうか。「もう一軒行きましょうか?」「ショパン(すぐ裏の喫茶店)か…」とお声掛けいただいた時に、無意識のうちに而も間髪をいれず、きっぱりと「竹むらへ!」と答えてしまった。慌ててイカンと思ったが、口をついて出てしまった声は既に大気の中へ。そこはもぅ、粋な方々の集まりであるから、皆さん「偶にはいいですね。行きましょう」ということになりはしたが、甘い物苦手、完全左党の方がいらしたようだ。諸先輩を差し置いての空け者の一声。あぁ…失礼しました。
ということで、場所をかえての蕎麦後は、「まつや」の一本裏 甘味「竹むら」で、大好きな「あんみつ」をいただくことに。恐縮しつつも、自然と顔がうふふとほころぶ、幸せな桃の節句でありましたぁ。
神田「まつや」2009年12月22日冬至「柚子切り」記事へ
あんころりん さんのブログ「竹むら」の記事へ
■住所東京都千代田区神田須田町1-13■電話03-3251-1556■営業時間 月〜金 11:00〜20:00 (L.O. 19:45)/土・祝 11:00〜19:00 (L.O. 18:45)■アクセス?云わずと知れた? 都営新宿線小川町・東京メトロ丸の内線・淡路町下車徒歩2分/ JR・東京メトロ日比谷線秋葉原・東京メトロ銀座線神田 下車 神田須田町交差点方面へ 交差点から徒歩1分 あのぉ元・交通博物館そば。
いつも笑門来福さんの博学と言いますか、情報の
多さに感心しています。勉強になります。
さて、1月にまつやさんに行きましたら臨時休業で残念!でした。
やっぱり、そばぁ〜とには甘いものですよね!
私たちは竹むらできびぜんざいを食べました。
美味しかったです。ちなみに蕎麦はやぶで手繰りました。(名古屋から行ったのに〜)
なかなか気の利いたコメント書けなくて・・・すいません!。3月3日限定そばがあるんですね、知りませんでした。まつやのあとの竹むら いいですね〜、読んでいて 行ったき気になってしまいます。
最近どちらもご無沙汰です。
こちらこそご無沙汰しています。
お元気ですか?
なかなか暖かくなりませんね。
「まつや」さんの臨時休業にあたるとはっ!それは残念。気の毒でしたね。
遠路楽しみにしていらした事でしょうに。
私もこの日、「あんみつ OR きびぜんざい」迷いに迷って…です。
tanteさまと、またどこかで蕎麦前→蕎麦→蕎麦後と
ご一緒させていただける機会に恵まれれば嬉しいです。
コメント有難うございます。
3月3日は雛まつりなので、この くさきり(蓬蕎麦)→蕎麦後がごく自然に繋がった感もあります。
12月22日頃数日間の冬至蕎麦・柚子切り とともに、「まつや」の特別な蕎麦です。
楽しいので、次の機会に是非どうぞ。
それから、
ご存じでしょうか?アキバに「伊万里」という甘味屋さんがあります。
(まだあると、思います。
1年ほど行ってませんが、私は35年は前から
頻繁だったり、間があいたり…時々行ってますが、
ずぅ〜と頑張ってますから。
昔は、もったいなくて?他人に教えたくない店でした。)
そこのあんみつは、白みつ と 黒みつ を選べます。
こちらもなかなか捨てがたいんです。
「竹むら」よりも少々お安く、B級感が増しますが
化粧品入れや雑器として使われたような古い伊万里も飾られ、
これらを眺めながら…まったりと…時間の感覚が狂います。
陶器の好きな興味津々さんにお勧めします。
神田明神道りあたり? 近いうち 行って見ます。
最近 陶芸も始めました。
先日は 浅草「大黒屋」のそばがき鍋(とっ手ついた)を製作・・・どうなる事やら・・・。
>浅草「大黒屋」のそばがき鍋(とっ手ついた)を製作
流石っ!興味津々さまは、創作者としてもフットワークが良いですね。
土は何を使ったのですか?鍋土を使って作ったのでしょうか???
金属の鍋よりも、土物の方が火のあたりが柔らかな気がします。
きっと、美味しい蕎麦掻きができることでしょうね。
名古屋の「七里庵」というお蕎麦屋さんに
味噌煮込み蕎麦があります(@_@;)
つなぎを多めにして蕎麦も太いです。
やっぱり名古屋ですよねぇ〜!味噌がすきなんですよ!
どえりゃ〜美味い??とは言えません。
珍しい物好きな方、ぜひ名古屋に食べに来てください。
素焼きも終え釉薬もかけました。
あとは本焼きを待つだけ。
そばがきはやはり金属の鍋よりは やはり土鍋がいいと思います。
>名古屋の「七里庵」というお蕎麦屋さん
>味噌煮込み蕎麦
おぉ〜そうなんですか。
やはり太くて繋ぎ多めでないと、煮込んでいるうちに切れちゃうんですかね。
tanteさま、このお店のことを石臼の会ブログ記事にしてもらえませんか?
凄く興味あります。
ちょっと聞いただけでも手繰ってみたくなります。
あっ、そうそう、明日は八王子蕎麦打ち会です。
M先生にお汁を教えて頂くことになっており
今からワクワクどきどきでございます。
蕎麦掻き用土鍋、できあがったら
写真を是非ブログに載せてください。
取っ手のところをどうやっているのか、
知りたいですし…お願いします。m(_"_)m
>1月にまつやさんに行きましたら臨時休業で残念!でした。
臨時休業になっていますが、昔からの薮入り休暇のなごりです。
毎年、この時期には休業していますので、ご注意ください。
来年は気をつけます。
笑門来福さま
残念ですがやり方がわかりません!
ごめんなさいね!