
ソバ粉について、ここ夢の島熱帯植物園隣のソバ畑だけの特有の事情によるチェック事項が一つある。それは、ユーカリ臭だ。畑をぐるりと囲むユーカリの木から落ちる実や、つぼみのがくや花弁が合着した蓋のような部分が、収穫したソバの実の中に紛れ込んで、打った蕎麦がユーカリ風味となってしまうことだ。
今年のソバ粉は、これを見事クリア。ユーカリの影響を、ほとんど感じられないソバ粉に仕上がっていた。夏には度々畑に通いソバの成長に目を細め、刈り取り・脱穀と作業を手伝い(って、猫の手ほどの働きでしたが(^_^;))、蕎麦振る舞いのこの日には、花番もどきを楽しんだ私としては、嬉しい。
が、が、が、である。今年のソバ粉は、なかなか…何と言うか…である。錚々たるメンバーの揃った江戸ソバリエ蕎麦打ちチームも難儀をした。お手本にしてなんとか真似たいと密かに思っている美しい蕎麦打ちをなさるHさんをも、(なんとかちゃんとしたお蕎麦に仕立てようと?)本気にさせてしまう?香りに乏しく粘りのでない、思わず苦笑いのソバ粉であった。なんでこうなるの?素人の私には分からないが…、土や気象条件は、去年までとそう変わりはないはずであるし…製粉の仕方が…なのであろうかぁ?わからない。
それでも、人気の蕎麦屋なみに行列をして食べてくださったお客様(ボランティア作業参加者)の蕎麦の評判は上々で、これまた夢の島でつくった自然薯と一緒にした“とろろそば”を、楽しんでいただけた。試食した江戸ソバリエの蕎麦評も「心配していたよりも、何とかなっていた」ということで、良しとするのだろう。何よりも、その過程が楽しいこの企画。来年もぜひ是非、また参加したい。
■住所江東区夢の島3-2■電話熱帯植物館03-3522-0281■アクセス東京メトロ有楽町線・京葉線・りんかい線 新木場下車、/夢の島公園内を熱帯植物園まで徒歩15分

夢の島熱帯植物館 館長玉木恭介さん
ロハスイッチ インタビュー記事






