2008年07月19日

都立大「そばカフェ norsk cafe」

のるすく080717 (5).jpg

  ※ 蕎麦カフェは、
   既に閉店しました。



蕎麦職人 永山寛康さんが、蕎麦&創作レシピをカフェスタイルで展開する都立大「そばカフェ norsk caf
é」。この7月2日にOPENとの報を得て、さっそくお邪魔した。 

永山さんは、このブログで何度がご紹介し [
気になるお蕎麦屋さんのブログ]   
ロマンは蕎麦にあり として、リンクを貼っている蕎麦職人だ。どこから読んでも素晴らしいブログの内容に、永山さんの腕前を確信していたが、直接お目にかかったこともないし、実際に打ったお蕎麦を頂くのは初めてときて、わくわくウキウキしながら出かける。

ところが、お洒落っ!!な お店の前で、私などは全くの場違いに感じられ尻込み、しばし入店を躊躇。小心者としては3往復ほど行きつ戻りつもしたが、せっかく来たのだし、えぃ やぁっと、勇気をだして暖簾をくぐる。じゃなかった、テラスの奥に踏み入る。(やはり、暖簾がないとなんだか調子がつかめない。)


地下の店舗に下りて行くと、木の温もりの感じられる美しく洒落た洋空間。やっぱりこりゃ聞いた通りにカフェなんだわぁ。
 

のるすく080717 (4).jpg■蕎麦前
真昼間お天道様の下、なんとは無しに後ろめたい気持ちを抱きつつ、ウフフッてな気分で蕎麦前を楽しみ、〆に蕎麦と行くのも、蕎麦屋で過ごす至福の時ではあるのだが……どうも場所柄?お洒落なカフェで平日の昼間から日本酒・・・というのを想定をしていないようで…。kirin beerとwineのあたりに連なって書かれていてもよさそうなナニを探したが、品書きに見当たらない。

思い切って花番さんに(花番と言うのも、お洒落なお姉様方には違和感があるなぁ。ギャルソンというのは、給仕する男の人だろうか? じゃぁ、ギャルソンヌというのだろうか?なんだかファッション用語のようになっちゃうし。ウェイトレスだと全然違うイメージ。わかりませんが、給仕を担当している方にです。)「あのぉ…日本酒はあるのですか?」とお聞きすると、持って来てくださったのが、なんと焼酎4合瓶3本。ん?私は、やはり完全に場違いであると悟った。そして一瞬の沈黙の後、わざわざ瓶をお持ちいただいたのに恐縮ながら、外は猛暑ということもあり口をついて出たのは、「あ・あの、では…キ・キリンビールを…お願いします」という言葉。

やはり郷に入っては郷に従えと、すぐにランチセットメニューから2品お願いすることに。それにほら、下の品書きのところを見てもらえば分かる通り、何と言っても、初訪問には超・超・超お得感のあるランチメニューが良さげだし。
 

何はともあれ、初めに置かれたkirin beer\650.-)。冷えたグラスの水滴に喉が鳴る。半分くらいまでグビっと一息に飲んでしまい、残りも直ぐになくなった。

 
■蕎麦暫く経って“だったんそば御飯、蕎麦豆腐、蕎麦味噌、葱と山葵の薬味”が、ワンプレートで運ばれてきた。ランチメニューでセットになっている物だ。白い器に、それぞれが映えて美しい。 

ふっくらと炊かれた「だったんそば御飯」は、韃靼蕎麦特有の苦みはなく香ばしい。健康志向優先のよくある雑穀御飯のボソボソ食感ではなく、もっちりふっくらで、健康にも良いのだろうが味を楽しめて、度々家でも食べたいなと思わせる優しい味の御飯だ。
 

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  だったんそば御飯       奥:そば豆腐   手前:蕎麦味噌

セットのプレートの中で一番気に入ったのが、この写真奥の「そば豆腐」。クコの実の赤が美しく、滑らかな豆腐部分にもぎゅっと滋味がつまっている。食べる身としてはもう少し柔らかい方が好きだが、きりりと形良く出す為にも供給側としては、この硬さが必要条件なのだろう。もっともっと食べたい!
 

ほんのほんの一舐めで終わってしまう写真手前の「蕎麦味噌」も美味しかったような気がする。江戸味噌なのか、水飴が入っているのか、みりんが効いているのか、少し甘くて光沢のある味噌。満足に味わう前に口の中で溶けてしまい、あ〜もぅなくなっちゃった。もっと食べたい!日本酒と一緒にがいいなぁ。
 

もっともっと食べたいランチセットのプレートは、ほんの少〜〜〜し本物を食べさせて、「もっと食べたければ、またおいでねぇ」という次回訪問の為の呼び水?なんだろうか。あっさり戦略に嵌り込んでリピーターとなるか、もぅ食べたもんね…と言って、満足してしまうのか。
 


さてやっと私のテーブルに、“鴨丸せいろ大盛り”(先ほどのお洒落なプレート含む・¥1000.-。大盛りは+400.-円)が来た。温かい鴨汁は、白胡麻の風味と柚子の香りが素晴らしく飲んでも大丈夫なくらいの濃さのお汁。つまり辛汁のつけ汁というよりは、甘汁の種物の感覚だろう。均整のとれた優しい美味しさだ。

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   鴨丸せいろのお汁            一枚目のせいろ

大盛りを頼んだせいろは、頃合いを見て二枚目がやってくる。一枚目のせいろが長方形で、二枚目は正方形。2枚目には別に辛汁が、素敵な蕎麦猪口?で付いている。嬉しい。お得。
蕎麦を一口手繰る。!!!!やっぱりここは蕎麦屋じゃないですか!美味しいっ!細打ちの麺は喉ごし良く、しっかりとした香味があり、ゆきとどいた仕事が感じられる。洗練された大人の蕎麦。なんだか蕎麦を頂いたら(店内にもやっと慣れたのか?)急にしっくりしてきた。我ながらほんとに調子がいいと思う。 


のるすく080717 (18).jpgそして、次にはやはりランチセットメニューの“天ぷらおろしそば・冷” (先ほどのお洒落なプレート含む¥1000.-。)である。天ぷらは、海老・茄子・アスパラガスがそれぞれに美しく揚げてあり、大根卸しが爽やかな一品。ぶっかけ風にかかった冷たいお汁でいただく蕎麦は、しっかりとした腰もあり美味。バラ天ぷら?風の作り方を永山さんのブログでつい先頃読んだばかりなので、「あぁ〜これこれっ!」と嬉しくなる。思えば、今日のランチセットは、ブログで読んだあれこれも満載されているではないか?メニュー開発をブログネタにも兼用していたのかなぁ?とニンマリしてしまう。


 
■蕎麦湯これまたお洒落な鉄瓶で蕎麦湯が来た。とてもとても期待が膨らむ。一口目は、円やかなナチュラル系の蕎麦湯であったが、下の方に沈んだあたりを飲み進むと、作った風を感じるとろ〜〜りポタージュ系であった。きっと釜のナチュラルな蕎麦湯から少し作って細工をしているのだろう。ナチュラル系とポタージュ系の良いところ取りのミックスか。


 
■甘味更に折角だからということで、珈琲(ランチを食べた人は¥300.-)と2種類(イチゴのマーブル・カシス各¥550-)のホームメードアイスクリームも頂くことに。アイスクリームの中には、それぞれのフローズンフルーツ(凍らせた果物)が入って、満足できるデザートになっていた。やっぱりカフェだぞぉ。 

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        カシス           イチゴマーブル 

こういう美意識の高い、そして新規オープンのお店情報もいち早くキャッチした女性占有率99%の店内は、華やぎを感じる。時間が経過して入ってきた若い男性も、仲の良さそうな女性に連れられてやって来た感のある今時の学生さん風だし。昼間はいつもこうなのだろうか?皆さんさざ波のように小さいながらソプラノで語らいランチを楽しげに召し上がっている。蕎麦屋に付き物のオジサンがく〜(落胆した顔)ナイスガイは、厨房の中だけ(失礼<m(__)m>)。夜になれば、きっとお洒落な紳士淑女の集う場となるのだろう。この時の陣営は厨房3人、花番2人、別に1階のレジに1人。皆蕎麦屋というより素敵なカフェの人。

従来のオヤジ文化集約的な蕎麦屋では、ちょっと入り辛いと感じる若い女性も、本物の蕎麦を手繰れるように店づくりをしているのだろうか。
 

厨房前に設えてある花番用の?アイランド型キッチン機材が素敵で使いやすそう、我が家にも真似てみたくもなった。そして、少し見えるのにしっかりとは覗きこめなかった本当の厨房には、永山さんらしきお人が、まな板を使わずにねぎを切っている(ように見えた)。今は亡き巴町砂場4代目萩原長昭さんがするねぎを切る時の所作とよく似ていたので、きっと葱を切っているのだろうと…手元も良く見えないのに想像してみた。
 

いやぁ〜、その名の通り「そばカフェ」でした。堪能する為にも、次回は是非日没後ゆっくりと伺いたい。
 



■品書き
ランチタイムメニュー11:3015:00
ランチセット小鉢+ミニ御飯+(天ぷらおろしそば¥1000.-、とろろそば¥1000.-、鴨丸せいろ¥1000.-、日替わりそば¥1200.-)、
その他のランチメニューせいろ¥650.-2枚目〜\400.-)、玄(黒いおそば)\850.-、2種盛り\800.-、カレー(限定10食)\900.-、だったんそばご飯\300.-、本日のデザート¥500.-、 おそば大盛り+\400.-

ディナータイムメニュー
17:30〜 )
一品料理石焼そば味噌\500.-、酒肴三種盛り\700.-、そば豆腐¥450.-、とっても美味しい玉子焼き\900.-、そばがきの小悪魔風¥1300.-、湯溜めのそばがき¥1500.-、そばがき揚げたんよ¥1300.-、鴨の陶板焼き¥2300.-、巣篭りタワー(揚げそばあんかけ)¥800.-、鴨と海老の小田巻蒸¥1200.-、野菜天ぷら¥1400.-、魚介天ぷら¥1500-、天ぷら盛り合わせ¥1650.-
汁(抜き)天ぷら¥800.-、鴨¥750.-、とろろ¥600.-、卵とじ¥550.-
サラダ一期一会norskサラダ¥900.-〜、出汁トマト\500.-
御飯天ぷらご飯プレート\1200.-、鴨御飯プレート¥1000.-、だったんそば御飯\300.-
蕎麦
天ぷらそば\1500.-、とろろそば¥1300.-、鴨丸せいろ\1500.-、大葉切りバジルオイル和え¥1650.-、せいろ¥900.-、玄¥950.-、二種盛り¥1000.-、日替わりそば¥1400.-
     





■住所
目黒区中根2--15サウスサイド都立大1F/B1F■電話03-5731-8500■営業時間11302300ラストオーダー22:00)ランチタイム11:3015:00■定休日火、但し祝祭日の場合は営業■アクセス東急東横線 都立大学駅徒歩3分

posted by 笑門来福 at 12:21| 東京 ☁| Comment(18) | TrackBack(0) | 目黒・品川・大田区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ここ行ってみようと思っていたところです。
一足先にレポが読めてよかったです(^^)

ありがとうございます。
私も早速行ってみます♪
Posted by yuka at 2008年07月20日 09:31
yuka さま

いつもyukaさまのところの記事を
楽しく読ませていただいておりますので
こちらに足を運んでいただけるとは
とてもとても嬉しく思います。(*^_^*)
コメント有難うございます。

本物の蕎麦が、お洒落に食べられるお店が増えていますね。
yukaさまの訪問記事を楽しみにしています。
Posted by 笑門来福 at 2008年07月20日 09:47
普段、気になりながら、前を素通りしていたカフェ。
お蕎麦屋さんになったんですね。

何はなくとも、蕎麦がいいという
蕎麦好きな夫に話したら、
身を乗り出していまいた。
普段、私の進めるお店には
あまり興味を示さないのですが
ちゃんとしたお蕎麦だって!と言ったら
喜んでいました。
今度是非二人で行ってみます。
Posted by ジュリエッタ at 2008年07月22日 23:57
ジュリエッタさま

コメント有難うございます。
はい!そうなんです。
外見といい内装といい、お洒落なカフェのままなのですが
お蕎麦は本物です。

ご近所なんですか?
羨ましいです。
私もこちらが近かったら、通ってしまうのですが…。

蕎麦好きのご主人さまとともに
どうぞ今後もブログに遊びにいらしてください。
Posted by 笑門来福 at 2008年07月23日 08:07
ステキ〜!こういうところへは、恋人と行きたい。
地図をつけてくださり、ありがとうございます。
しかたがないので、当分はひとりで行きます。
Posted by maimu at 2008年07月23日 09:42
maimu さま

コメント有難うございます。
素敵でしょう!
ブラピと行っても、いいかもぉ。
でも現実的には…
お笑い係とその親のメタボペア(^_^;)でしたぁ。
Posted by 笑門来福 at 2008年07月23日 19:05
腰が痛いのは辛いものです。
私も14年間悩まされました。

私が考案した腰痛解消法をお試しください。
現在、日本で一番多く実践されるようになりました。

腰をお大事に。
Posted by 腰痛アドバイザー at 2008年08月01日 11:20
早速、昨日行ってきました。
新鮮なタイプの蕎麦屋に、こういうお店があってもいいだろうな〜と、思いました。

でも、私も「日没後」がとても気になってしまってる次第です(^^)
Posted by yuka at 2008年08月01日 11:39
そばカフェですか・・・。行ってみたいです。
今、パリのカフェにいる様な気持ちになる音楽(ザッハトルテのおやつは3ユーロまで)を
聞きながらメールしています。
ふと、思ったのですがここのお店に流れているBGMはどんなんだろう〜?って。
そばカフェにはどんな音楽があうんでしょうか?
Posted by tannte at 2008年08月01日 14:41
★yukaさま

コメント有難うございます。
いってらしたのですね。
そうそう、そうですよね。
日没後…興味ありますね。(*^_^*)

さっそく今すぐ「つれづれ…」さまに行って、
yukaさまの記事読ませていただきます。



★tannteさま

名古屋も暑いことと思います。
お元気ですか?

このお店は、思えばtannteさまのように
お洒落で素敵な奥様方にこそぴったりのお店のように感じます。
お店のハードがお洒落なだけなら、
なんてこともないのでしょうが
プロ中のプロの美味しいお蕎麦が
ちゃんと出てくるところが凄いです。

音楽のジャンルは…どんなんだったか…
静かな音量で、肩残らない軽い物が流れていましたように記憶しています。
Posted by 笑門来福 at 2008年08月01日 21:00
今年の名古屋はあ・つ・い!!
外に出ると倒れるんじゃないかと・・・かよわい私ですから・・・??
以前から気になったのですがお洒落なお蕎麦屋さんのBGM・・・ジャズ、ブルース多いですね!
Posted by tannte at 2008年08月02日 09:23
今年の名古屋!暑いですよねぇ〜(@_@)
毎日35度ありますぅ。

実家が自由が丘なんで…
父と行けるお店チェックしてたら、ここに来ました。
みんなが満足できそうだから、いいな。
あんまりオヤジな店だと(爆)食べるもんないし。
Posted by ここな&#9825; at 2008年08月02日 12:51
★tannteさま

東京も相当暑いと思っていましたが
名古屋も凄そうですね。
しっかり水分摂って、つるつるっとお蕎麦食べて
倒れないでくださいね。


★ここなさま

コメント有難うございます。
おや?ここなさまも名古屋ですか?
暑くて大変なようですね。

お父様とお出掛けでカフェなんて素敵ですね。
このお店、きっと気に入られると思います。
よろしかったら、またブログに遊びに来て
お店の感想などお聞かせください。
Posted by 笑門来福 at 2008年08月02日 23:15
ここなさま

もぅ「のるすくカフェ」お出掛けになりましたか?
もしまだでしたら、下の期日はお休みです。

●8月11日15時以降
   12日(火)〜15日(金)まで

16日(土)から通常通り営業です。

老婆心ながら…
参考になさってください。
Posted by 笑門来福 at 2008年08月07日 19:06
お盆休み情報ありがたや。
good job!
Posted by peace craft at 2008年08月07日 23:16
peace craft さま

お褒めの言葉有難うございます。
年末年始と今時分は、
折角行っても、御休みということもよくあり
分かっていれば…と思うこともしばしばです。

また時々、拙ブログ遊びに来てください。
どうぞよろしくお願いいたします。



それにしても
「のるすく」記事には、お洒落なHNをお持ちの方が
コメントくださいますねぇ〜。
”カフェ”だからでしょうか?
嬉しいです。<m(__)m>
Posted by 笑門来福 at 2008年08月08日 07:45
こんにちは。

拙ブログにリンクして下さり有難うございました。
私のほうでもリンク張らせて頂きました。
これからもよろしくお願いします。

それからこちらの「そばカフェ」、なんだかとっても良さそうですね。
近いうちに行ってみようと思います♪
Posted by 花まき at 2008年08月08日 11:20
花まき さま

リンク&コメント本当に有難うございます。
細く長く繋がるお蕎麦の御縁を
とても嬉しく思います。
今後ともどうぞどうぞよろしくお願いいたします。

「そばカフェ」は、すごく素敵です。
我が家から遠いことが…ちょっと…なんですが
今後も目の離せないお店になると思います。
よろしければ是非、行ってみてください。
Posted by 笑門来福 at 2008年08月08日 20:00
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