O氏より藤枝にある「ながいけ」さんの蕎麦を食べに行きたいという要望があり、旅上手のM氏に連絡、Tさん、Sさんを誘って5人で行く青春18切符の旅。
当初粗挽き蕎麦が大好きなYさんをお誘いしますが、予定が合わず断念。ウキウキとその日を待っていると、前日になってTさんよりドタキャンするというメール、理由はインフルエンザにかかったとのことで、仕方ないのですが、何と間が悪いんでしょう。ピンチヒッターを探すも見つからず、朝6時50分に4人が東京駅集合。私だけが集合場所を間違えて、皆さんをお待たせしましたが、予定通りの横須賀線に滑り込みで乗車。
品川駅で東海道線の始発電車に乗り換えます。ネットの乗換案内だと京浜東北線で川崎駅乗換を案内するのですが、流石M氏は旅慣れています。4人なのでボックス席に陣取り、四方山話に花が咲き、時は花見時、窓の外もそこかしこに桜が咲いています。品川駅を出てしばらくは時折雨の降る不安定な空模様。横浜駅を越える辺りから雲がどんどん消えてゆき青空になります。熱海駅で乗換ですが、我々の下車位置が階段辺りにドンピシャ、お陰で乗り換えた車両もロングシートに4人並んで座れます。でも富士山は見えるものの頂上付近に雲がかかっています。東京駅を出て4時間弱、最寄り駅の藤枝駅に到着。
■■まずDVD
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徒歩でお店を目指します。携帯のナビのお陰で迷うことなく開店前にお店に到着。
お店の外観を撮っているとお店に入っていく方がいます。もうお客さんが来てるのか、と付いて入っていくと何とお店の方、お好きな席へ、と案内されます。窓際の景色の良い店に座りますが、日射しも強く、4人席なのに変則的な座り方になります。先にお願いしてあったDVDを受け取ります。全員で購入したのが18枚という大量、全麺協の4段位の実技試験は粗挽き1.5Kだとか、興味のある方が多いのですね。
■■蕎麦掻き3種
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蕎麦掻きに時間が掛かる、お客さんが立て込んで来ると作れない、というのでまずは蕎麦掻きからお願いします。もちろんお酒も頼みます。選んだ銘柄はご当地藤枝の「志太泉」。粗挽きを使ったに違いない蕎麦味噌が野蒜の酢味噌和え、若竹の煮物、蕨のお浸しとどれも旬のものが乗った三点盛り。
さあ〜コーヒーミルで挽いたという超粗挽きの蕎麦掻きが登場。
丸いどんぶり状の器にまん丸のお山、それが蕎麦湯の池に浮かんでいます。その山肌の粒子の粗いこと、そして何より柔らかい、旨い蕎麦掻きです。
続いて粗挽き、これでも充分粗挽きで、超粗挽きがいかに粗いかが忍ばれます。
最後が微粉のもの、これはすごくなめらかです。
これが出る頃には4つあるテーブル席が全て埋まっています。1軒で3種の蕎麦掻きを頂いたのは初めてです。
■■粗挽き4兄弟 +1
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そして蕎麦が5種類、ホントは金曜日にしかやらない超粗挽きせいろ、続いて粗挽き三兄弟と名付けられた粗挽き十割せいろ、粗挽きせいろ、手挽きせいろ。
〆が、かき揚げになった桜えびが温かい汁の上に浮いている桜えび天せいろです。これだけ粗挽きを食べてくると、普通のせいろがまた旨く思えてくる、妙な感じです。
蕎麦湯を楽しみながら、気になっていた蕎麦粉十割の柔らかシフォンケーキを頂いて、もう満腹です。
蕎麦打ち場回りで待ち客がいらっしゃる中、ご主人からご丁寧な挨拶を頂き、外へ出てお見送り。その際、江戸ソバリエ倶楽部の総会にデモンストレーションに行くかも、と告げられます。その後、お礼のメールが来て、デモンストレーション決定だそうです。藤枝まで行かなくてもあの粗挽き蕎麦が頂けそうです。
藤枝「ながいけ」情報
■住所静岡県藤枝市志太5-9-2■電話054-644-8518■営業時間11時30分〜14時30分 ※そばは売切れ次第終了/夜間予約制■営業日木〜日(木は4種類の粗挽きそば中心のメニュー。要予約)■定休日月〜水(月は祝日の場合営業。火・水は蕎麦打ち教室)■アクセスJR東海道線藤枝駅 徒歩20分強
お店のHP
■■しぞ〜か♪散歩
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藤枝の「ながいけ」さんの後は、川沿いの桜を眺めながら藤枝駅に戻り、静岡駅まで移動。
通りに繰り出している時代祭的な行列を眺めつつ腹ごなしに駿府城公園へ。ちょうど桜祭りをやっている最中で屋台が出て、人手も多い。ここの坤櫓を当社で改修したので、確認のため、行って見ると中は有料。櫓の中見学は止めにして、外だけを遠目に眺めて振り返ると、そこには雲1つない富士山が!坤櫓まで来ていなかった見れなかった景色かもしれません。
二之丸橋を渡って、青葉横丁、別名おでん横丁を目指します。静岡おでんを頂こうという魂胆です。発音は「しずおか」ではなく「しぞーか」です。しぞーかおでんのお店ばかりが並んでいる横丁があります。以前に来たことがありますが、2つあったんですね。時間は15時というのに開いている店があります。
その中で「おばちゃん」という名のお店に入ります。カウンター席が10席のみの小さなお店。昔屋台だったのがここに集められたとのこと。おばちゃんなのにおじちゃんが2人でやっています。尋ねると、割烹着を着た若い方のおじちゃんが右手を口前で交差させて、これなのよ、と受けてくれます。既に2組3名の方がやってます。
静岡麦酒の生を注文し、おでんの5本盛り合わせを頂きます。黒はんぺんはしぞーかの名産です。しぞーかおでんは、節粉と青海苔を掛けて食べるのが常道、この儀礼に従います。どこから来たの、東京から、何をしに、青春18切符で藤枝の蕎麦を食べに、の会話があり、青春18切符の話がひとしきり。続いてBGMでかかっている60年代ミュージックについて。みんなほぼ同世代のよう。お勧めの黒はんぺんのフライ、酢もつ、お好みのおでん等を頂き、酒を臥竜梅の冷やに代えて、〆は富士山ハイボール。1名が帰り、後から来た2名が先に帰り、我々も引き揚げることに。
静岡駅に戻りロングシートで熱海駅へ。富士駅近辺の車窓から見る富士山も雲1つない美しさ、これが世界遺産だぁ!熱海駅で列車を乗換えます。ここで、買い出しをして、飲みながら優雅にグリーン車で帰ろう、ということになっていたのですが、みなさんにそんな元気はなく、しかも先客がいてボックス席に別れて着席。しばらくするとみなさんまた眠り始めたので、グリーン車にしなくて正解だったかもしれません。
品川駅辺りで清算です。飲めないO氏に配慮して気持ち安め。1枚残った青春18切符はSさんが引き取ることになります。元々Tさんの分ですから、地団駄を踏んでいるに違いないTさんに渡し、インフルエンザが治ってから1人で行ってもらうという手もあります。いやあ、充実した1日でした!
〜 highland 〜