2012年09月29日

神楽坂「蕎楽亭」


映画を観た。例によって少々余韻を楽しみたくて、近くの蕎楽亭へ。



蕎麦前




 

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野菜たっぷり優しい味付けの会津郷土料理「こづゆ」¥450.-

心も体も、余分な力が抜けて、ゆったりのんびりした気分になる。しばらくすると、また食べたくなる1品。






蕎楽亭Yamato Ya’s“Zennai”.JPG


Yamato
 Ya’s“Zennai”純米14度¥600.-

お洒落なボトル姿。青りんごを思わせるさらりとした酸味と、軽やかな甘みのある喜多方のこの酒は、…サラサラ〜〜ッと入ってしまい、暑い夏によぉ〜〜く冷えたもので軽くやりたい人に、良さそう。



でも、でも、でも、私の場合は、「飲まないつもりでいたのだけれど、どうせ1杯だけならば、しっかり系の酒が良かった」などと、よく分からない理由を付けて、もぅ一色お願いしようと、「酒」を求めて品書きに目が行く。








 

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鱧子の煮こごり¥780.-

鱧子の旨みはもとより、粒々感と、硬めに仕上がった煮こごりの食感の変化も楽しく、思わず舌鼓。



泉川純米吟醸¥750.-これこれ、これを求めておりましたですよ。しっかりした味わいの存在感のある日本酒らしい日本酒。「飛露喜」の醸造元 会津坂下の廣木酒造が、地元福島での展開を目的に造っただけあって、コストパフォーマンスも良いなぁ〜と嬉しくなった。

「もぅ〜あと1杯。もぅ少しだけっ!」。
泉川から移るとなると、道筋はついていて、飛露喜特別純米¥800.-を選択。

この酒を好んで飲んでいる石臼の会シリウスさまのお顔も思い浮かぶ。泉川よりも、更にくっきりしっかりとした丸みのある重さや、味わいのバランス、わずかに余韻を残して、後すっと引いてゆく爽やかな後口が、今日も良い感じだぁ〜。



勿論というかぁ、やはりこちらのお店では天ぷらが欲しくなる訳でもありぃ、ということで、次は

季節の天ぷら¥2300.- 



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稚鮎2
手前小皿の薄緑色の大根おろしは、蓼酢。右が梅肉。

カラリと軽く揚がった鮎は小さな胸鰭で直立してますぅ。それを、頭からパクリ。こんなに小さくとも、ほんのり苦味のある鮎の香りが楽しめる。



 



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ぷっくり身の厚い鱧。あぁ〜美味しい。



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野菜3品は、左からズッキーニ・かぼちゃ・モロッコインゲン。








 

蕎麦



 

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ざるそば¥900.-(写真は大盛りなので、+¥α)

丸抜きを粗挽きにしての細打ち。穀物の風味、たおやかなのど越し、文句なく美味しい。



 

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十割そば¥1000.-

玄ソバを挽きこんだ、ちょっと色の黒い蕎麦。この香味の、支持者は多い。




   お店のHP


■住所新宿区神楽坂36 神楽坂館1F■電話 0332693233■営業時間1100150017002100(月曜は夜のみ)■定休日日・祝■アクセスJR中央本線 飯田橋駅西口 徒歩5分/東京メトロ東西線・有楽町線・南北線飯田橋駅 B3出口徒歩3分/都営大江戸線牛込神楽坂駅 徒歩4





posted by 笑門来福 at 13:04| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 新宿・豊島・渋谷区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月24日

神田「まつや」


秋葉原で可及的速やかに、家電をゲットするべく見て回り、足が棒のようになった。喧騒の電気街から、直ぐそばのオアシス神田「まつや」へしばし退避。



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蕎麦前


席につくなり「とりあえず、ビールお願いします」と横で言う。家電の比較検討の為に頭をクールダウンさせようという時に、何故アルコールを摂取しようとするのか、「おい!おい!」と。と、強く言おう。と思ったのに、日差しの強さに喉もカラカラで、迂闊にもついサラッと聞き流してしまった。それに、荷物持ち要員としてフューチャーしている若者たちは、何故か皆「ジュース」をご所望! 必ずしもアルコールを欲していなかった私でも、「蕎麦前にジュース?!!なの?」「キモッ」と、チラッと思ったからぁ、致し方なく!どぉ〜しても仕方なく!不本意ならがも、よぉ〜く冷えたビールである。人数分の蕎麦味噌にも、にんまり。


まぁ〜それから、“ジュース”を所望の彼らに運ばれてきた“バヤリース”を見て、ほんわかと懐かしぃ〜〜っ気持ちになったりも。


玉子焼き650円は、 要予約!繁忙時間帯などは、予約を受けてもらえない時もあるので、状況を電話で相談してみる必要もある。何故かといえば、フライパンの友達のような、私たち素人にも馴染みの四角い玉子焼き器に、溶いた玉子液を流し込んで巻きながら焼く、所謂玉子焼きとは焼き方が少しばかり違っていて、こちらは「まつや」特注の蓋付き小判型の焼型で、1個ずつキッチリと上下から熱を加え焼き上げる、つまり慶安元年から続く王子「扇屋」の釜焼玉子焼きの原理か、ダッチオーブン料理の原理か、或いは個別に焼く鯛焼きか…のように360度加熱で焼き上げる、時間やコツ、手間のかかるものなのだ。


だからつまり店としては、この玉子焼きを客にどんどん注文されると、厨房がてんてこ舞い…ということで、品書きにも載せていないし、予約なしには食べられないことになっている。

ずっと以前大旦那が「ごく普通ですよ。そんなに期待するようなものでもないですからね。」「ね。そんな訳でねぇ。」(暗に、「分かったね。忙しいときは…ね。」と念を押されて、注文に予防線をはっているようなぁ、)ちょっと困ったように笑って言っていたことを思い出す。つまりそういう品書きなのだ。今回の場合、私が家電の型番や仕様を一生懸命チェックしている時、我が家の筆頭飲頭が柱の陰でこっそりと電話をしていたのは、この玉子焼き為だったのだ。


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どうでしょ、見た目は、「クレ〜ム・ブリュレ」ざんしょ?うっすらと焼き色の入った外側端っこはカリッと固く、内側はふっくらで、甘みのある江戸前の玉子焼き。熱の入り具合が絶妙!これぞ職人技。好〜い景色ですよね。

また、写真右上の天種を注文すると、宇宙一素晴らしい花番さんが、「海老は、人数分にしましょうか」と、気を利かせてくれる。


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焼き鳥¥750.-「塩」




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焼き鳥各¥750.-「タレ」




 

蕎麦



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カレー南ばん ¥950.-

とろみのある蕎麦屋定番のカレーは、辛汁由来のコクのある旨みと、カレーのまろやかな辛さが相まっており、癖になる美味しさだ。とりわけ、「まつや」のカレー南ばんは、格別。たった今、火の上にあった鍋から器へ入りましたぁっ!!という感じの熱々を「フゥ〜ハァ〜 フゥ〜ハァ〜」言いながら食べるのが醍醐味。



若者たちが、大急ぎで蕎麦を手繰り、ふんわり柔らかに熱の入った鶏肉と長ねぎを半分ほど食べたら、残った汁の中に別に頼んでおいたライスを投入し、レンゲでガッツリと頬張る姿を見て、「あぁ〜そうそう♪それがまた美味しいんだよねぇ〜」と、なんだか懐かしく心和んだ。


遥か遥か前、今とちっとも変わらない当時のこの店で、同じようにして食べるお転婆娘の私に「行儀が悪い。これじゃ、嫁の貰い手はないなぁ…」と、呆れながらも笑っていた父の事を思い出す。


 

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ごまそば¥750.-


「まつや」の少し辛めでしっかり出汁の効いた辛汁と、加えられている香ばしいゴマの濃度のバランスが素晴らしい、大好きな品書き。手繰った後のこれで蕎麦湯を味わうと、こっくりとしたゴマの風味が、辛汁だけの時とはまた違って楽しく、ちょっと得した気分になる。


 

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もりそば¥600.-


あれこれ能書きを垂れるのは、あまり意味のないことだなぁ〜、と実感させられる東京下町の蕎麦。





■住所東京都千代田区神田須田町1-13■電話03-3251-1556■営業時間 月〜金 11:0020:00 (L.O. 19:45土・祝 11:0019:00 (L.O. 18:45■アクセス?云わずと知れた? 都営新宿線小川町・東京メトロ丸の内線・淡路町下車徒歩2分/ JR・東京メトロ日比谷線秋葉原・東京メトロ銀座線神田  下車 神田須田町交差点方面へ 交差点から徒歩1分

      次項有お店のHP



posted by 笑門来福 at 22:23| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 千代田・中央・港区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月16日

第7回鎌倉観蛍蕎麦会の報告

7月8日(日)、第7回の鎌倉観蛍蕎麦会。11時に藤沢駅南口で待合せ、腹ごしらえ&買い出しです。会場であるSさんに車を出してもらい、5人が定刻前に集合。とある蕎麦屋で昼食を取って、スーパーで、乾杯ビール、日本酒、ソフトドリンク、薬味、手軽なつまみを購入し、一旦荷降ろし。再度買い出しで、シラス屋へ。釜揚げシラスとシラスの沖漬けを購入します。シラスの沖漬け、発想としてはあり、ですが、頂くのは初めて。そして、小坪漁港でお魚を買います。イワシが1K400円、小アジがふた山で600円、スルメイカが2杯で600円、新鮮で安いわ。

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後、鰹が半身で1060円の表示。半身にしてもらえば、何とかなるだろう、と購入を決断しますが、お店の方があれよあれよと言う間に、2枚に卸し、骨のある腹を落とし、腹側をくるっと皮と分離、血合いを取って、背側を皮と分離、この間30秒位。後は好みの厚さに切るだけでOK。いやあ、素晴らしい解体ショーでした。写真すら撮る暇なし、今度来ることがあるなら動画で押さえましょう。さあ、これで買い出し終了。Sさんのお宅に戻って準備です。蕎麦打ち班、アジの南蛮漬け、イワシの刺身、塩辛など準備が進みます。蛍の出る小川周辺を下見に行くと、今年も萱草が咲いています。

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本当は甘海老の塩辛がよかったのですが、有頭甘海老が手に入らず断念。本家のイカの塩辛です。甘海老なら包丁要らずですが、イカはそうはいきません。内蔵を出し、肝から墨袋を破らないように分離。肝を皿に絞り、身のカット、ああ、やっぱり皮剥が面倒です。墨はイカスミ切りに…。そうだ、氷を買わないと。最近近くに出来たコンビニに行きます。確かに近くにあると便利だわ。その頃にはメンバーが続々と到着、蕎麦打ち台の周りに人が集まり、台は変わり蕎麦打ちに変わっています。今年もレモン切りと大葉切り。量は各々300g。その次が粗挽き蕎麦。

朝、時間がなく、400gを約15分で挽いた超粗挽き、と思っていたら、別の方が蕎麦掻き用に持参された粉の粗いこと。コーヒーミル挽きだそうで、これを見ると、私のは粗挽きに格下げです。蕎麦掻き用で蕎麦にはしない、というので100gだけ分けてもらい、蕎麦切りに挑戦。まずは私の粗挽き300gから。水回しに手間取り、伸す頃にはかなり固くなってしまいます。無理矢理伸しますが、伸びてくれず、かなりの太切りです。続いて、超粗挽き100g、粉が粗挽きなため、浸水が遅いのか、ズル玉に。粉を追加、と今度は固くなる、うーん、加水が難しい。何とか蕎麦切りに仕上げ、切り端をかじると楽しみな味です。でも茹でるのは約2時間後、それまでこの形態を保ってくれるのか。台所からこれどうするの?の声。あっ、イカスミだ、でも墨切りにする暇はなし、塩辛に添加、黒作りに。塩辛の塩味は柚胡椒のみ、つまんでみると旨いわ。

裏のパン屋さんに無理を言って作って頂いた蕎麦粉のスコーンを取りに行きます。このお店は女性店主が自然食志向で出来たお店で、去年は参加者がバラバラと買いに来て、結局は総ざらいをしたので、人数分お願いしたもの。蕎麦粉を使う発想はなかったそうで、出来がいいので商品にしたそう。

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そろそろ定刻、出来た料理が続々とテーブルを飾ります。Sさんの発声で乾杯、と思いきや、その前に記念写真を撮る、という。確かに解散前は慌ただしく、電車の時刻が迫っているとそれどころじゃなくなるのは確かですが…。部屋の片隅に集まり、集合写真をパチリ、今は無音だけどね。参加者は我々の蕎麦打ち会のメンバーが10名、Sさんのお友達が8名と今までで最高の参加者。乾杯の後、座った順で簡単な自己紹介。その後はしばし歓談。このつまみなら日本酒だなあ、という声が聞こえ、共用で買った一升瓶を回し、持参された方に各々の封切りをお願いします。

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19時頃、超粗挽き蕎麦掻きが作られ、それが一巡したのを見て、次は蕎麦。茹でるのは打った本人、で私が一番。まずは超粗挽きから。かなり太めですから、じっくり茹で、2枚のせいろに盛ります。台所でつまみ食いしてみると、蕎麦掻きの風味もそのままに旨い蕎麦です。噛みしめると香ばしく、甘味が増します。続いて、私の粗挽き。これも負けてはいません。やっぱり粗挽きは旨い。今回の課題はタイムリーな水回し。伸すのにいい固さにならないと細切りには出来ません。粗挽きたがら太切りの方がいい、という考えはありますが、目指すのは細切り。次は変わり蕎麦を茹でるというので釜前は交代。レモン切りと大葉切り、それを食べた記憶はあるのですが、I氏の普通蕎麦を頂いた記憶がない。その後の記憶はあるので、中間欠落、こんなこたとがあるのかなあ。写真には写っているので食べたんでしょうが、何とも頼りない。

食べ終わったのが予定の20時半を過ぎていて、慌てて蛍を見に行きます。今年の蛍、ゼロではないのですが、非常に少なく、目を凝らしてやっと見つけたのを何とか捕まえ、私の手のひらに乗せ、写真撮影に及ぶのですが、タイミングが合わず、写真は写らず終い。蕎麦の部が延びたのも影響?帰ってきて後片付け。三々五々に流れ解散です。とすると、最初にやった集合写真撮影は間違ってなかったんですなあ。長老の言うことは間違っていないわ。帰りは鎌倉駅まで歩き、湘南新宿ラインで新宿経由で帰ったのてすが、何でメインの蕎麦の記憶がないのかなあ。
                                                           by highland
posted by highland at 22:56| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) |  他所で蕎麦打ち会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

椎葉焼畑蕎麦紀行


5月に「蕎麦春秋」誌の読者宛に「椎葉蕎麦紀行」の案内が届いた。旅程に「蕎麦」と「民謡」という私にとって最も関心の高いキーワードがあったので喜んで参加した。


参加者は、関西から参加した限界集落(65歳以上の人が半数以上を占める集落)の活性化に取り組んでいる四方八洲男前綾部市長及びその関係者一行と椎葉に感心のある九州の方々が殆どで、蕎麦春秋の縁で参加したのは、四方洋編集長のお嬢さんと私のみ。


以下は、蕎麦に絞ったツアー報告記。




峰越の館〜民宿「焼畑」



初日は、まず、NHKテレビ「よみがえりの森 千年の村 クニ子おばばの焼畑物語」で徹夜神楽が奉じられた峰越の館という公民館へ。ここで、同番組の主役である椎葉クニ子氏より焼畑体験について興味深い話を聞いたあと、椎葉クニ子氏の息子勝氏一家が営む民宿「焼畑」へ徒歩で移動する。上り坂が続くが汗をかくこともなく、深山にいることを実感する。


山の幸をふんだんに用いた品々が並ぶ夕食の中でソバを使ったものは「ソマ切り」。湯ごねし短く幅広く切ったそば切りを昆布や干しシイタケなどで取った温かいダシ汁に入れたもので、大切な来客があったときに出されるものとされている。お代り自由で食べたい気だけはあるのだが、他にも料理にも箸が移り、お代りは1回だけ。その後、椎葉民謡の大会で何回も日本一となった方の熱唱を拝聴する。





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焼畑〜共同作業体験場



翌日は、朝食後速やかに焼畑に移動。今年は、気候不順のせいで畑を焼くのが例年より大幅に遅れ、8月20日過ぎとなったため、ソバはふた葉が出揃った状態というところ。ソバばかりに気が回って、上から下を見下ろすとかなりの急斜面。よく、このような場所で作業が出来るものと感心。焼畑の下には御幣と火入れ許可証が祀られたままで、その前で、勝氏が山の神への祈りを再現してくれる。なお、先般のテレビ番組の中で、クニ子おばばが土を食べるシーンがあり、千葉佐原の小堀屋秘伝書の土切りとの関係を伺おうとしたのだが、椎葉でもこのような習慣は殆ど無く、地元でもあの場面に当惑している声があるとのこと、詳しくは伺えなかった。



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続いて焼畑のすぐ下にある共同作業体験場で石臼でのソバ碾き体験とワクド汁作りをする予定だったが、天気が良いのでワクド汁作りは地元の皆様にお願いし、熊本県境までの見物となった。ワクド汁とは、干しシイタケやイリコでダシを取った味噌汁に野菜を入れ、そばがきを入れて煮たものであるが、そばがきが椎葉ではワクドと呼ぶ蛙に似ているのでその名がついている。


ワクド汁は昼食にアワを入れて炊いたおにぎりと一緒に出されたが、素朴さの中にも蕎麦の甘さが際立ち、加藤晴之氏が絶賛した焼畑の蕎麦の素晴らしさの一面を理解出来たような気がした。



なお、焼畑の蕎麦は小粒の在来種。その蕎麦粉は高価で通信販売されている。(ただし、新蕎麦が収穫されるまで販売用の在庫はなしとのこと)

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旅館鶴富屋敷


2日目は旅館鶴富屋敷泊りとなる。夕食の会場は重要文化財である鶴富屋敷の座敷。膳には大根おろしをのせた細切りの冷やかけそばが並んでいる。椎葉産と隣町の美郷町産の粉とを混ぜ外二で打ったものとのこと。量が寂しいので、もりそばを追加オーダー。そばの香り、風味は良く、汁はほとんど浸けず、一気に食べてしまった。食後、椎葉神楽が演じられた。重要文化財の建物の下で演じられる重要無形文化財の神楽舞の組み合わせ。このような恐れ多い機会は再び得ることがあろうかと思いつつ、間近で見物させて貰った。


また、鶴富屋敷には、水唐臼・唐臼・搗き臼・石臼と様々な臼が展示されており、そちらにも興味を惹かれた。



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紀行のそば関連報告は以上。私は、熊本空港で解散後、更に福岡で2軒のお蕎麦屋さんを訪問し翌日LCCで帰京した。


帰京してからこのツアーの目的を私なりにまとめたところ次の3つにまとまった。

   秘境といわれた椎葉の焼畑の蕎麦を実感すること(聴く、見る、食べる)

   秘境と言われた地でも限界集落とならないよう努力している人がいることを知ること

   椎葉の自然、民俗を楽しむこと

ということで、いずれをも堪能出来た旅であった。実行関係者の皆様に心より感謝する次第。



〜 m 〜



posted by 石臼の会会員 at 19:29| 東京 ☀| Comment(3) | TrackBack(0) | ⇒宮崎・大分・熊本・鹿児島 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする