2008年11月01日

福岡・博多に「饂飩・蕎麦発祥之地」の碑があった。


平成20.10.28〜30 福岡 001.jpg 10月末に,所用で福岡に行ってきた。合間を縫って福岡市内平成20.10.28〜30 福岡 005.jpgを散策した。博多区に臨済宗の古刹「承天寺」があり,その境内の片隅に「饂飩・蕎麦発祥之地」の碑があるのを発見した。

 解説によると,鎌倉時代,円爾弁円という僧(後に京の東福寺を開山した聖一国師)が,若いころ,宋に渡り修行を積んだ後,帰国した際に博多に立ち寄り,「承天寺」を開山した。


  

  その際,聖一国師は宋から製粉技術を記す平成20.10.28〜30 福岡 014.jpg設計図(水磨様)を持ち帰り,国内に粉食文化である饂飩・蕎麦を広めたとのことである。


   要するに,中国の粉食文化を日本に広めた最初の場所ということで,そこに碑を建てたのであろう。






  ところで,都内で九州に関係する蕎麦屋といったら,湯島の真っ黒い麺の平成20.10.28〜30 福岡 020.jpg「手打ち古式蕎麦」を思い浮かべる方も多いだろう。福岡・博多にも「古式」を名乗る蕎麦屋があった。   

 その店は,福岡総鎮守の櫛田神社近くにあり,「古式生そば ひさや」というかなりの老舗であった。

 ざるそば(650円)を注文した。真っ黒い麺を想像していたのだが,出てきたのは,麺の上に四角い海苔が三〜四枚ほど乗った普通のそばであった。麺の色も普通,味も普通,お汁は少々甘めであった。勘定を払う際に,女将さんに尋ねた。「昔ながらの手打ちで打っているので古式といいます。蕎麦粉は熊本か宮崎産を使っています。古式という屋号は当店だけのはずです。」とのことであった。平成20.10.28〜30 福岡 022.jpg


 さらに櫛田神社に近い場所に,ネットで評判の「信州そば むらた」という蕎麦屋もあった。この店は,現代風にアレンジした店で,店内の雰囲気も良かった。田舎そばを注文したが品切れ,生粉打ちそば(1,100円)を注文した。

  平成20.10.28〜30 福岡 026.jpg若い女性の店員(娘さんか・・・)から話を聞いた。「今日のそば粉は,北海道音威子府産の新そばです。屋号は信州を使っていますが,この時期は,新そばが出る地域から順にお出ししています。信州産はまだです。」とのことであった。

 十割らしく若干短めの麺だが美味い。角も立っている。腰ものっている。お汁も塩梅がちょうど良い。そば湯も濃厚。満足であった。


平成20.10.28〜30 福岡 024.jpg  どこに行っても蕎麦を食べられる日本という国はすばらしいと感動した日であった。

以上
posted by たけじん at 22:44| 東京 ☀| Comment(7) | TrackBack(0) | ⇒長崎・佐賀・福岡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする